ビジネス用途での生成AI活用はもはや当たり前となってきましたが、やはりプロンプトの入力方法でどのように生成AIを使いこなすかがある意味カギとなります。
テック企業大手のマイクロソフトとグーグルのそれぞれの生成AIでは上手なプロンプトの入力方法があるようです。
マイクロソフト | Copilot |
---|---|
グーグル | Gemini |
シンプルに自分の気持ちや要望だけを生成AIのプロンプトに入力していたかたは、「何が足りないのか」がはっきりと見えるようになるかもしれません。
回答の精度を上げるために必要となるプロンプトの要素について、実際のプロンプトを入力しながら確認していきたいと思います。
Copilot
OSが最新のWindows10であれば、デフォルトでタスクバーに「Copilot」がピン留めされるようになり、簡単にCopilotと会話できるようになりました。
その「Copilot」を開いて、プロンプトを入力する際に考えておくべき点は以下の4つです。
- 目的
- 背景
- 参照元
- 期待値
上の4つを意識しながら以下のようにプロンプトを入力してみました。
プロンプト
映画「メジャーリーグ」のヤンキース対インディアンズの流れから現在に至るまでの話をブログ記事にするため。
一覧表などの情報が出ているサイトを参考にしてください。
年度と相手チーム、勝利したのか敗戦したのかを一覧表で欲しいです。
MLBのアメリカンリーグで、もし「ヤンキースVSガーディアンズ」のチャンピオンシップシリーズとなれば、映画「メジャーリーグ」の再来だなぁと思ったもので、それについて調査しようとCopilotに聞いてみたプロンプトになります。
目的は「ガーディアンズのポストシーズンのALCSとWSの勝敗を知るため」、背景は映画「メジャーリーグ」の同一カードとなった点をブログ記事にするための調査、参照元は「一覧表などの情報を参考に」、期待値は「ガーディアンズが出場した年度、相手チーム、勝敗」が欲しかったので、それらを一覧表でくれるように指示をした、という感じです。
なぜ、直近50年にしたのかと言うと、映画の公開が1989年だからで、その後のクリーブランドの戦績を知りたかったからです。
そして、以下のような結果が返ってきました。
自分で事前にウィキも見ていたのですが、きちんとデータを拾って正確なデータを一覧表にしてくれましたね。
「Copilot」の場合、この4つの情報をベースにきちんと指定すると、割ときちんとした答えを返してくれるようです。
Gemini
一方、グーグルの「Gemini」の場合は、以下の5つを意識してプロンプトを作成します。
- 役割を与える
- 目標を定義する
- 対象を指定する
- 制限やスタイルを設定する
- フォーマットを指定する
これらを踏まえて以下のようなプロンプトを作成してみました。
プロンプト
庭の片隅の1m四方にレンガタイルを敷いて花壇を作りたいと思っています。
DIYの初心者向けに用意すべきものや注意するべき点を箇条書きで教えてください。
順番通りに並べてみましたが、例えばフォーマットを指定せず自由に返答してもらったり、5つの順番を入れ替えても問題ありません。
これらの情報が網羅されたプロンプトは、Geminiからも詳しく回答してくれます。
撮りきれなかったですが、この下もまだDIYのステップや初心者さんへのアドバイスなどをいただきました。
回答の精度を高めるために、これらの5つの指定を心掛けるようにすると思っていた回答を得る確率は上がると思います。
(まとめ)
どうしても、プロンプトは単調になりがちですが、自分が何をしたくて相手にどうしてほしいのかを明確に伝えてあげると、AIからの回答の精度も上がるでしょう。
中でも、マイクロソフトとグーグルは生成AIでもしのぎを削っていますので、それぞれのAIの特徴からこれらのプロンプトで明示すべき点をきちんと把握しておいた方がいいかもしれませんね。