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AIのお話

「判定」で常に最先端を行くテニス界が今度は・・

今では様々なプロスポーツ競技で「再判定」が導入されるようになりました。

各競技によって言葉は違いますね。

例えば野球では「リプレー検証」、サッカーだと「VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)」、バレーボールは「チャレンジシステム」と呼ばれています。

今では審判の判定に異議申し立てを行い、ビデオでプレーを再検証してもらった結果、当初の判定が覆るなんてのはしばしば起こるようになりました。

見ている側も、際どいプレーに対して「チャレンジ、チャレンジ!」と思わず叫んでしまう場面が増えたような気がします。

しかし一昔前までは「正しくない判定」つまり「誤審」に泣かされた選手は数多くいました。

筆者が「誤審」で一番衝撃を受けたのは、2010年のメジャーリーグですかね。

当時デトロイト・タイガースに所属していた「アーマンド・ガララーガ」という投手が、クリーブランド・インディアンス(現クリーブランド・ガーディアンズ)との対戦で、あと一人のところで完全試合を逃がしたあの試合です。

ちなみに野球の「完全試合」と言うのは、1人の投手が1回から9回まですべて相手打者を3人ずつで終わらせ、27個のアウトだけを積み上げたものを言います。

一本のヒットも打たれない「ノーヒットノーラン」とは違って、守っている投手や野手はフォアボールもデッドボールも振り逃げも、そして打撃妨害もエラーもポテンヒットも許されない極限状態で守り抜きます。

そして自軍の攻撃面でも、最低1点は取っておかなければならない・・。

日本の投手で直近で完全試合を達成したのは佐々木朗希(当時、千葉ロッテ)でしたね。

そのため「完全試合」を達成した選手は少なく、長いメジャーリーグの歴史でも24人だけとなります。

ガララーガもその一人となるはずでした。あの「誤審」さえなければ・・。

YouTubeで「ガララーガ 幻 完全試合」などで検索すると当時の映像が結構出てくると思いますので、色々とご覧ください。





最後の27人目の打者がファースト右に放ったゴロを捌いたのは、後に三冠王を獲得する「ミゲール・カブレラ」でした。

うまく処理し、ファーストにベースカバーに入ったガララーガにしっかり送球、スローで見るとどう見てもアウトだったのに・・。

1塁審判の判定はセーフ。

後日別の試合で、この時の1塁審判がタイガースの試合で主審を務めた際、ガララーガがメンバー表を持って歩み寄った時にこの審判は涙を流しました。

なぜかと言うと、彼はあの試合の直後から自分の判定が誤審であると認めていたのです。

それなのにメンバー表を持って笑顔で近づいてきたガララーガの姿を見てこらえきれなくなったわけですね。

この頃のメジャーリーグにはもちろんリプレー検証がなく、ホームランに関する判定だけが審判の判断によってビデオで再検証できる時代で、審判の判定に納得がいかずチーム側から再検証を求めるなんて「トンデモナイ!」という風潮でした。

しかしこのガララーガの一件もあって、メジャーリーグでもビデオ判定の是非が問われるようになったのです。

そのため今では野球を始め、判定によって局面を左右されるスポーツは、どんどんとこの「チャレンジシステム」を導入しているのです。

ではこの「チャレンジシステム」の先駆けとなったスポーツをご存じでしょうか。

現在「ウィンブルドン2025」が開催中のテニスですね。

「ホークアイ」と呼ばれるシステムを2006年の全米オープンで初めて導入しました。

ボールの動きをハイスピードカメラで解析して、落下点の場所がどの位置にあるかを映像で確認できるシステムで、テニスの試合で選手がチャレンジを要求すると、選手が映像を見るのはもちろん、観客も手拍子でモニター画面を注視しするようになりました。

アウトの判定がインに変わると、大歓声が沸き起こり試合の流れまで変えてしまう判定の覆りは、また新しいテニスの魅力の一つとなりました。

テニスの打球速度は速いため、人間の目だけでは中々追いつかないので、この「チャレンジシステム」を導入するまでは多くの誤審があったと思います。

筆者が大ファンだった「ロジャー・フェデラー」という選手は当初、このシステムには難色を示していましたね。

誤審もテニスの醍醐味の1つであると。

しかしチャレンジできるのが当たり前になると、ここぞという時にどの選手も使うようになり今ではチャレンジが当たり前となりました。

ところが・・・。(やっと本題です(笑))

今年のウィンブルドンから、またテニス界は新たな試みを行っているのです。

しかも・・恥ずかしながら筆者は65インチのテレビ画面で試合を見ていたにもかかわらず、実況が説明するまで気が付いていませんでした。

何だと思いますか?

両サイドにいた6人の線審が1人もいないのですよ。

手前の選手側にも線審は立っていません。

ボールボーイはこれまで通り立っているので、線審の不在にまったく気が付いていませんでした。

何と言うか、アハ体験みたいな感じでしたね。

しかも機械的な音声で「アウト」や「イン」、「フォルト」などの本来であれば線審が発する声が響いていたので、脳内で勝手に線審がいるような感覚で見ていたのでしょう。

実況が「この大会は線審がいません。」と言う言葉を聞いてから、「えっ?」となったわけです。





テニスの線審は、サーブやショットなどがラインの内か外かを判定し、主審を補助する役割を担っていたのです。

AIなどの自動化が進んだ結果、これまでウィンブルドンで線審を担当してきた人たちは「主審の補佐」として残るとは言え、その数は激減したそうです。

そして「チャレンジシステム」の先駆けとなるホークアイを導入したテニス界は、このウィンブルドンで「チャレンジシステム」を廃止しました。

チャレンジする必要がないくらい、判定のテクノロジーが進化したわけです。

チャレンジシステムは存在している?!


実際選手はホークアイでどのあたりにボールが落ちたかを確認するためのチャレンジはできるようです。そのため線審を担当していた人たちの一部がホークアイに不具合が生じた場合の対処に回っているようです。

まだ試験的とは言え、テニス界は判定を人の目ではなくテクノロジーに切り替えていきそうですね。

AIなどのテクノロジーが発達すると「人間が職を失う」とよく言われています。

テニスの1試合で、一気に6人もの線審がいなくなってしまったのは、改めて「人間の失職」を思い出させるきっかけになりました。

アメリカの西海岸ではすっかりWaymoなどの自動運転車両が主流となり、スポーツ界でも人間の目を必要としなくなってきている・・・。

少しずつ目に見える形でテクノロジーが入り込んだ世界ができつつあります。

人間がどのような形で居場所を作っていくのか、でもそれを考えているのも人間だとすると・・。

現実味を帯びてきた「人間からAIなどのテクノロジーへの切り替え」がスポーツ界でも見られるようになり、途中まで違和感なく試合を見てしまっていた自分にちょっと寒さを覚えるのでした。

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