2024年アメリカ大統領選挙において、トランプが勝利を確実としました。
前回の選挙のように、トランプが結果を受け入れず「不正が行われた」と主張すれば暴動が起き、今回はアメリカ内戦へと発展する可能性も指摘されていました。
しかし・・大統領当選後の混乱が始まるかと思いきやハリス氏は敗北を宣言しましたね。
正式な投票数の集計、そして年明け1月の就任前に民主党がどのような対応を取るのかはまだまだ未知数ですが、トランプ当選で世論が納得という形で終わってくれれば年明けの就任式前までトランプの命が狙われる危険性も少なくなるかもしれません。
今回は前々回のクリントンの時ほど日本の世論もハリスが勝利だの民主党が優勢だのと大騒ぎではなかった気がしますね。
(前回、それで痛い目を見たという理由もあるかもしれませんが・・)
というのも、今回のハリスの遊説やメディアのインタビューなどを見ていたら、「この人では・・」と思うところが結構ありました。
とにかく政策についてだったり、ハリス自身について聞かれても二言目には「トランプが・・」とトランプを攻撃する論調を展開していたからです。
アメリカの有権者も国の政とは言え、ある意味ショーパフォーマンスでもあるわけですから、「この人に投票したい」「この人を応援したい」と思われなければハリスも優位には戦えなくなります。
日本のメディアもハリスを応援する気になれないほど目に余る部分があったから「あまり大騒ぎにはならなかったのか・・」とも思ってしまいますよね。
それでも、トランプの勝利がほぼ優勢になると、日本のメディアでは「ハリスに何が起こった?」という形の報道となりました。
まぁ、これまでの両者の演説(さらに、トランプの狙撃されても立ち上がった姿)を見ると、アメリカ国内の世論が反映された結果となったと思うのですが、日本のメディアは納得していないようですね。
さらに、上院は共和党が過半数を獲得し、下院もこのままいけば共和党でしょう。
今回のトランプ政権では、すべてが共和党で運営されていくので、2016年の当選時には人選でバタバタだった政権移行が今回は割とスムーズに進むような気がしています。
この結果も、やはり民主党によるバイデン政権への不満が募ったものになると思います。
そして、トランプ当選で盛り上がりそうなセクターの1つが先日の記事でも書いた「エネルギー業界」ですね。
2024大統領選挙前―両陣営の主要政策とトランプ当選で上がるセクター
いよいよ大統領選挙が近づいてきましたね。 アメリカの分断が引き起こされる可能性が高まっている今回の選挙ですが、自分が当選しなければ「血が流れる(内戦が起こる)」と言っているトランプが現時点では優位に立 ...
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トランプの政策として、エネルギー資源が豊富なアメリカにおける石油や天然ガスの掘削や精製の充実がありました。
エネルギー関連の規制緩和を受けてエネルギーセクターが今後は伸びる可能性が高いわけですね。
さらに、政権運営で気になるのが「イーロン・マスク」が関わるのではないか、という点です。
トランプ当選に一役買ったと言ってもいい「イーロン・マスク」をトランプは絶賛しているため、今後の政府機関の改革に一流経営者でもあるマスクの力を借りる可能性もあります。
そのあたりは、トランプも実業家であり経済人なので、マスクの考えや進言にも費用対効果を考えながら政府改造を行っていくかもしれませんね。
そして、問題は日本国内の対応です。
自民党も石破さんでトランプを相手にできるのかが甚だ疑問ですが、外交と経済の両方に強い人が中々今の日本にはいないですし、改めて安倍元総理のようなかたがいなくなってしまったのだなと痛感します。
日本の国益を考えてトランプとも良好な関係を築いていた安倍さんのようにとまではいかないまでも、うまく丸め込まれないように対応してもらいたいですね。
ともあれ、激戦7州の内東海岸の5州で勝利したトランプが、無事1月の就任式で認定されれば晴れて大統領となります。
一般投票でも共和党は20年ぶりに勝利しました。
まだまだ予断を許さないのが、トランプの票を不投票にするために民主党がどのように動くかですが、上院下院ともに共和党で進めばトランプ就任で間違いないでしょう。
エネルギー株や銀行株など米国の株式市場で軒並み株価が上昇しましたが、これから実際の政策が始まるとまだまだ波乱が起きる可能性はあります。
恩恵を受けそうな代表的なセクターは先日6つほど挙げましたが、これらのセクターに投資をしている場合でも油断なさらぬよう、不測の事態に備えていつでも動けるように準備しておきたいものですね。