今年のMLBナショナルリーグでディビジョンシリーズに残った「サンディエゴ・パドレス」というチームがあります。
投手でダルビッシュ有や松井裕樹が所属していて、今年のディビジョンシリーズでロサンゼルス・ドジャースと戦ったので知っているかたも多いでしょう。
このパドレスには、「ルイス・アラエス」という選手がいて、今年のナショナルリーグの首位打者を獲得しました。
このアラエスの出身地はベネズエラという南米の国になります。
この「ベネズエラ」という国名を聞いた時、国の特徴として何を思いつきますか?
南米屈指の野球大国であり、日本のプロ野球でも助っ人外国人として活躍した選手はベネズエラ出身選手が案外多いかもしれませんね。
特に、産業分野では特筆しているものがすぐに思いつかない感じがしますが、このベネズエラは世界で一番保有していると言われるある産業があります。
それは、「石油の埋蔵量」です。
意外だと思われるかたも結構いらっしゃるかもしれませんが、1960年のOPEC(石油輸出国機構)の創設メンバー5か国の内、唯一中東以外の国がこのベネズエラになります。
同じく石油大国である「サウジアラビア」の約1.1倍の資源がベネズエラに埋まっていると言われている話を聞くと、結構驚きますよね。
では、なぜ「ベネズエラが石油大国である」という事実を知らないかたが多いのでしょうか?
実は、過去にベネズエラは政治的に失敗を犯していたのです。
石油埋蔵量をバックに、南米一の大国になるチャンスがあったベネズエラは、政府主導で豊富な石油資源を自分の国だけで運用しようとしたのです。
つまり、「ベネズエラファースト」で自国民だけが儲かるようにしたかったわけですね。
20世紀は経済的にも発展しましたが、この愚策の結果、21世紀に入りアメリカから段階的に経済制裁を加えられ、資産を凍結されたベネズエラは製油所を始めとする石油の生産能力を失ってしまいました。
そしてコロナが明けた2022年に、石油の供給不足からベネズエラはアメリカからの経済制裁を一部解除されました。
アメリカの大手石油会社の「シェブロン」がベネズエラでの業務を行えるようにし、シェブロンの株価が120%上昇したのはつい2年くらい前の話です。
そして「石油が枯渇するからクリーンエネルギーにシフトしよう」という話がまるで嘘かのように、世界各地で新たに石油が採掘されています。
その内の1つは、日本の九州の南西、排他的経済水域(EEZ)にも近いところで眠っていると言われていて、なぜ中国が尖閣諸島の領有権を主張するようになったのか・・と結びつきそうですね。
そう、実はエネルギー需要はまだまだ伸びていく可能性があり、それに関連するクリーンエネルギーの不人気と日本の新NISA開始も少なからず繋がりがありそうです。
売れなくなった銘柄をどこで売るか・・・じゃぁ新NISAに改正して日本で・・(笑)
ちなみに、アメリカのエネルギーセクターETFで「iシェアーズ グローバル エネルギー ETF(IXC)」という銘柄がありますが、購入するには現在の株価(41ドル)、経費率(0.4%)が手ごろで、分配利回りも3.7%となっています。
ポートフォリオにエネルギーセクター関連の銘柄を保有しておらず資金に余裕があるようなら、シェブロンやエクソンモービルなどの個別銘柄で、ポートフォリオを見直してもいいかもしれません。
エネルギー株は配当もそこそこ出ているので、長期保有も視野に入れたいところですね。