札幌市に「狸小路」という商店街があるのですが、この商店街にある買い取り専門店に母親のネックレスなどを売りに来た人が、予想の4倍高い20万ちょっとの金額で売れてほくほくでインタビューを受けている様子が映し出されていました。
買い取りとは逆に金の販売店でも「小判」や「仏像」などの金製品が大人気で、安全資産としての価値がまだまだ上がると見ている人が多いようです。
これらは現物の金の売り買いとなるわけですが、投資家にとっても自身のポートフォリオに一部の割合で「金」を加える必要は大いにあるでしょう。
「有事の金」と言って、平時に金を買っておくと経済危機や戦争、災害などの非常事態時(有事)に金の価値が上昇しますし、例え下落相場に合っても金はある程度価値が一定となるからです。
金は米ドルと逆相関にあります。
今年のアメリカ大統領選挙前にトランプ氏が当選するという予測から経済の上向きが期待され米ドルが高騰したために、11月は金価格が下落に転じましたが、ここにきてまた値を上げてきています。
金を保有するためには、現物を売買する必要はありません。
投資信託(ETFも含む)や株式で保有しておく方法もありますし、金鉱株を保有しておくと配当を獲得できるので長期保有でずっとポートフォリオに加えておく手段が有効となります。
もちろん、キャピタルゲインを狙っても問題ありません。
今回は金に関連する金融商品でおすすめの物をご紹介したいと思います。
投資は自己責任で行ってくださいね。
なお、情報はすべて記事執筆時点となりますのでご注意ください。
投資信託
投資信託は各証券会社で同じものを扱っている以下の3つを挙げてみました。
ファンド名 | 運用会社 |
---|---|
<購入・換金手数料なし>ニッセイゴールドファンド | ニッセイアセットマネジメント |
ゴールド・ファンド | 日興アセットマネジメント |
iシェアーズ ゴールドインデックス・ファンド | ブラックロックジャパン |
これら3つは信託報酬が0.5%前後となっています。
ゴールドの各指標と連動する投資信託は、為替をヘッジするタイプでも信託報酬は同額となりますが運用成績にはやはり差が出ます。
なお、「ニッセイゴールドファンド」の基準価額が安いのはファンドの運用開始時期が2024年4月30日と新しいからですね。
そのため、同じ運用資金でも口数を多く持ちたいのであれば「ニッセイゴールドファンド」がおすすめとなります。
また、SBI証券を使っているかたであれば、「SBI・iシェアーズ・ゴールドファンド」もおすすめです。
何と言っても信託報酬が0.1838%と格安な上、運用期間も短いため基準価額もまだまだ低いですね。
投資信託で金の一部を運用したい場合は、これらのファンドを検討してみてください。
ETF・株式
ETFで持つなら「ヴァンエック・ベクトル・金鉱株(GDX)」ですね。
大崩れせずに株価が手ごろなので、まとめて購入しておいてもいいでしょう。
株式で持つなら「B2ゴールド(BTG)」がおすすめです。
カナダのバンクーバーに本社がある金生産会社で、株価(2.86ドル)が割安なうえに、年配当利回りが5.6%と高めでこのセクター内では非常に高くなっています。
2025年にはカナダ北部で新たな鉱山を開発中で、生産量の増加によって2025年に金価格が上昇すると多くの利益が発生する見込みとなっています。
(まとめ)金とNISAの関係には注意
現在、世界中の中央銀行が金の保有量を増やしているので、金価格も順調に値上がりしています。
現物資産である金は、証券会社のコモディティ取引の場合、NISA口座の対象にはならないので注意が必要です。
もし、NISA口座で運用したいのであれば、投資信託(ETFを含む)や株式での運用を検討してください。
現物取引か金に関する金融取引かの違いはありますが、ポートフォリオの一定比率で金に関する資産を保有しておくのはとても重要となります。
証券会社の口座を持っていないかたであれば、銀行の純金積み立てなどを利用してもいいかもしれませんね。