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投資にまつわるお話

[リスクに違いのある金融商品では比較できない][数字が大きければいいわけではない]よく使う利回りとは

2025年4月22日

株式や投信をやっていると利回りはつい見たくなる情報です。

なぜかと言うと数字の比較だけで済むので割と分かりやすいからですね。

しかし投資に関して言えば、決して数字が大きい方が良いと言うわけではありません。

なぜ利回りが高くなっているのかという理由を突き詰めていくと、実は○○だったという事実を知って「あの銘柄を買って失敗した~」と悔やむ結果になったという話もよく聞きます。

ここ最近は銀行預金の金利が上がり、これまで少し株式などに資金を投じていた身近な人が、預金と株式投資の利回りを比較するなど少し間違った解釈をしていたので、今回はこの「利回り」と言うものについてお話してみたいと思います。

利回りの単純比較は無意味

最初に「銀行預金」と「株式や投信などの投資」の違いは何だと思いますか?

銀行預金は「元本が保証されている金融商品」、株式や投信などは「価格変動リスクを伴う金融商品」ですね。

預金は元本を保証する代わりに利益(金利)が低いし、株式などは元本を保証しない分利益が大きくなります。

例えば、満期になれば元本が返ってくる定期預金の利回りが0.1%であるのに対し、ある株式の配当利回りが5%だとします。

この数字だけを見ると、後者の方が圧倒的に魅力的に映るかもしれません。

しかし株式投資には、株価が下落する(元本の価値が下がる)リスクが常に存在します。

もし購入後に株価が20%下落してしまえば、5%の配当を受け取ったとしてもトータルでは15%の損失となります。

一方で定期預金は満期まで保有すれば元本は保証されます。

リスクの度合いが全く異なる商品の利回りを単純に比較し、「この株式は高利回りだから安全な定期預金よりも優れた投資商品だ」とは判断しませんよね。

価格変動リスクがあるのとないのとでは、そもそもそこから発生する利益率の比較などできないのです。

利回りはインカムゲインだけではない

一度「利回り」についておさらいしておきたいと思います。

「利回り」という指標は、投資金額に対して得られる収益の割合を示すもので、主に「インカムゲイン」つまり資産を保有している間に定期的に得られる収益が保有資産からいくら発生したかを計るものになります。

インカムゲインの種類としては以下のようなものがあります。

  • 預金の利息
  • 債券の利子
  • 投資信託の分配金
  • 株式の配当金
  • 不動産の家賃

配当利回りを計算するのであれば、「1株あたりの年間配当額 ÷ 株価」で計算されます。

しかし投資によって得られる収益はインカムゲインだけではありません。

キャピタルゲイン、つまり資産の価格変動によって得られる利益も重要な要素です。

例えばある企業の株価が年間を通して10%上昇した場合、配当利回りが2%だったとしても、トータルリターンは12%となります。

高利回りの商品に目を奪われがちですが、利回りだけを見て投資判断をしてしまうと、将来的な株価上昇によるキャピタルゲインの機会を逃したり、後述するようなリスクの高い商品を選んでしまう可能性があります。

投資においては、インカムゲインとキャピタルゲインの両方を考慮したトータルリターンでの評価が重要です。

高利回りが必ずしも「儲かる」わけではない

では高利回りである金融商品を持っていると、投資家は実際に「儲かる」のでしょうか?

例えば業績が悪化している企業の株価が大きく下落した場合、配当金額が変わらなければ配当利回りは一時的に高くなります。


株価1,000円の株式を1株持っていて、年間の配当金は10円だった場合、この株式の配当利回りは
10円÷1,000円×100=1%
になります。
株価が500円に下がった場合、配当利回りは
10円÷500円×100=2%

配当利回りが上がった。

しかしこれは企業価値の低下を反映したものであり、将来的な株価のさらなる下落や減配のリスクを孕んでいます。

このようなケースでは、高利回りにつられて投資しても、結果的に大きな損失を被る可能性があります。

分配金を頻繁に支払う投資信託なども、一見すると利回りが高く見える時があります。

しかしその分配金の原資が投資家の元本を取り崩している場合、それは実質的な収益とは言えないでしょう。

「タコ足配当」と呼ばれるこのようなケースでは、利回りの高さに惑わされずに、分配金の構成内容をしっかりと確認する必要があります。

高利回りは高リスクであるという認識の重要性

配当株には株価を維持しながら毎年増配している優良銘柄もありますが、基本的に利回りが高くなると高リスクの確率が上がるという認識は持っておいた方がいいでしょう。

例えば信用格付けの低い企業が発行する債券(ハイイールド債)は、デフォルト(債務不履行)のリスクが高いため、相対的に高い利回りを提供して投資家を獲得しようとします。

また新興国の株式や債券も、経済情勢や政治情勢が不安定な場合が多く、価格変動リスクが高いため、高い利回りが設定される傾向があります。

流動性リスク・カントリーリスク、さらにはインフレリスクと呼ばれるようなこれらのリスクが、高配当銘柄にはつきものなのです。

高配当株投資は配当利回りだけを見ていてはダメ

株式のように企業の価値を計るうえで、配当利回りが高い銘柄には以下のようなリスクが潜んでいる可能性があります。

業績悪化による減配・無配のリスク

企業の業績が悪化すると、株主への配当金を減らしたり、支払いを停止したりする可能性があります。

高配当を維持できなくなり、株価が大きく下落するリスクもあります。

財務状況の悪化

高い配当を維持するために企業が無理な資金調達を行ったり、内部留保を減らしたりして、財務状況が悪化する可能性があります。

これは長期的な企業価値の低下につながる可能性があります。

成長性の低さ

高配当を維持している企業の中には、成熟期に入り成長の鈍化した企業も少なくありません。

株価の値上がり益があまり期待できない場合があります。

一時的な高配当

特別配当など、一時的な要因で配当利回りが高くなっているケースがあります。

来期以降も同じ水準の配当が維持されるとは限りません。

高配当株投資を行う際には、配当利回りだけでなく、企業の業績・財務状況・成長性・配当政策などの総合的な分析が不可欠です。

過去の配当実績だけでなく、将来の配当維持の可能性についても慎重に検討する必要があります。

(まとめ)

配当利回りの高さは魅力的な指標の一つですが、それだけで投資の優劣を判断してはいけません。

そしてリスクの度合いが違う商品同士の利回りを比較しても意味がありません。

高利回りの裏には、価格変動リスク、信用リスク、流動性リスクなど様々なリスクが潜んでいる可能性を常に意識する必要があります。

高利回りだけに目を奪われずに、投資対象のファンダメンタルな分析をしっかりと行い、長期的な視点に基づいた健全な投資判断を心がけましょう。

安易な高利回り追求は「思わぬ損失を招く可能性がある」と肝に銘じておきたいですね。

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