ユダヤ系出身者には世界で活躍する経営者や大富豪が数多くいます。
投資家では「ジョージ・ソロス」、経営者ではメタ社の「マークザッカーバーグ」、オラクルの「ラリー・エリソン」、ブルームバーグLPの創業者「マイケル・ブルームバーグ」などがいます。
ユダヤ系に、なぜこれほど優秀な人材が多く排出されるのかは一概には言えませんが、迫害や追放から逃れるための環境が作用したり、教育や学問を受ける精神が優れていたりと、やはり小さい頃からの教育に何か秘密があるとも言われています。
中世ヨーロッパから近代に至るまで様々な迫害を受け、現在も根本的な解決が難しいとされる「イスラエルとパレスチナ自治区」の間では争いが続いています。
そんな深い歴史を持つユダヤの教えは、日本の教育にはない金融リテラシーを高めるお金に関する教育がたくさんあります。
今回は、教育やお金に関する格言を少し拾ってみたいと思います。
一律に教育しない
日本の学校教育は、小学校・中学校は義務教育を課し、一律同じような教育プログラムで進められます。
戦前の軍国主義教育からの脱却を目指したとはいえ、以下のような課題が残っています。
- 集団行動の重視
- 画一的な教育システム
- 受験競争による詰め込み教育
集団の協調性を重視するため、個性が生かされないというジレンマが起きるわけですね。
ユダヤ教育では、子供を同じように教育してもうまくいかないと考えられているため「子供の一律教育を禁止」しています。
執着がない
「生まれてきてから得たものには執着するな」
というのが、ユダヤ教育です。
もうどうにもならない時は、「命以外で持っているものをすべて捨て、執着しないように」と教えられます。
「執着する」という考えには意味がないとされています。
同じように、ユダヤ人は「失敗をなくして成功はあり得ない」と教えます。
「失敗をする」と文字通り失うものが出てきます。
その失ったものが大切な物であればあるほど、その後の道が開けると教えられるのです。
「大切な物を捨てる」「執着せずに捨てる」と言う教えが小さい頃から叩き込まれるわけです。
お金の考え方
ユダヤ人はお金の流れを正確に把握し、常に頭をフル回転させます。
お金がないのを悪とするので、いつでも世の中に対する疑問に立ち向かい、トラブルが発生しても事前に回避できるのです。
なぜ「お金がない=悪」と考えるのかと言うと、「貧しい人たちを支えなさい」という教えがあるためで、いつまでも貧しいままだと「支えてくれた人に迷惑が掛かる」というわけです。
お金を稼いで自分が貧しい人々を支える側に付くのが理想とされています。
「お金がある=財布が空ではない」状態が自分の人生においてはとても大事である、と教えられるのはやはり日本のお金に対する考え方とは少し違うかもしれません。
さらに、お金を持った際の寄付は、もらった人が惨めにならないように、その周りにいるお金に困っている人にも分け与えるように教えられます。
お金を稼ぐようになって収入が増えた後でも、「お金が儲かった」や「収入が上がった」とは言いません。
ユダヤの教えでは、「お金儲けがうまくいったと喜んではいけない」と教えられるのです。
スーパー営業マン
先に、「ユダヤ人は執着しない」と書きましたが、交渉事では「諦めない」と粘り強くなるよう教えられます。
話術に長けた人が多いのが特徴でもあります。
失敗談を語る
ユダヤ教の学習として、日本ではあまり見られないのが「失敗談を語り合う」という考えではないでしょうか。
迫害の歴史でもあるユダヤの歴史では、苦難や失敗から「なぜそのような間違いを犯したのか」という疑問を持ち、失敗に対して正面から向き会う姿勢を推奨されるのです。
(まとめ)ソ連崩壊後のロシアを支配していたのは?
日本の教育ではまず教えられないユダヤのお金や人生哲学は、多数の大富豪を輩出しますが、90年代後半のソ連崩壊後のロシア経済を牛耳っていたのもユダヤ系の人達でした。
その内の1人は、あのイギリスのサッカーチーム「チェルシー」を買収したイブラヒモビッチです。
最近ようやく日本でも「お金」の授業が始まったようですが、お得意の「詰め込み教育」にならないように「教育する側の教育」にも力を入れてほしいところですね。