りそな銀行が「春のまつりそな」を開催していますね。
りそな銀行で口座開設などをして、「りそピ」になると「りそポ」がもらえるそうです・・・。
「なんのこっちゃ」ですよね(笑)
筆者もりそな銀行のトップページを一目見て「まつり+りそな」は何となく分かったけど「りそピって?」という印象でした。
まぁ、意味としては「りそなピープル」になると「りそなクラブポイント」がもらえるという話だそうです。
つまり、口座を作って”りそなを使う人になってね”という思いが込められているわけです。
日本もようやく政策金利が上がり、銀行も本格的に金利の利ざやを稼ぐために、一般ピープルから資金を集め始めましたね。
もちろん、そのための餌をばら撒くわけですが、りそな銀行で言えばそれが「りそポ」になるのです。
「りそポ」を上げるから、一般ピープルから「りそピ」になってね、と(笑)
さて、銀行がこの手の口座開設キャンペーンのようなものを展開する時は、現金やポイントをプレゼントする場合が多いですが、その条件に「NISA口座の開設」が含まれていたりします。
銀行で作る「NISA口座」と証券会社で作る「NISA口座」の一番の違いを人間にもAIにも聞かず、すぐにパッと答えられますか?
そうですね、銀行でNISA口座を作った場合は「株の取引ができない」のが証券会社で作るNISA口座との大きな違いですね。
加えて、投資信託に投機性のあるものが含まれているものの、成長投資枠として投資できる銘柄は非常に少ないですし、全体の取り扱い銘柄も少なくなっています。
したがって、「ポイントがもらえる~」と安易に銀行でNISA口座を作成するよりは、日本株や外国株なども含めた成長投資枠の銘柄も多数取引できる証券会社でNISA口座を作った方がいいでしょう。
もちろん、「これから本格的に投資を経験してみたい」、「株の取引などしないし、リスクの少ない取引がしたい」と言うのであれば銀行でNISA口座を作ってもいいと思います。
銀行で推奨し、実際にNISA口座で取引できる銘柄の多くは「インデックス投資銘柄(ファンド)」が多く、リスクの少ない「つみたて投資枠」に該当するものばかりです。
インデックス投資であれば、それほどリスクは高くならないとは思います。
しかし・・・。
NISA口座や高校での投資の授業の開始などで、日本でもだいぶ「投資」という言葉が一般的になってきたように思うのですが、少し懸念もあります。
それは、「インデックス投資」が「投資で成功する秘訣」のような投資の正解手法のように言われている点です。
そもそもインデックス投資とは何なのでしょうか?
日経平均株価やS&P500など「市場全体の動きを表すもの」と連動するように投資する手法で、主に「投資信託」で購入できます。
これはいわゆる「分散投資」であり、有名なファンドであれば「オールカントリー(オルカン)」や「S&P500」があります。
「S&P500」は500銘柄、「オールカントリー」は約3,000銘柄に分散投資しているのと同じです。
日経平均に連動するインデックス投資であれば日本を代表する企業に分散投資しているわけですね。
つまり、インデックスと同じ値動きを目指す投資方法で市場全体に投資をするので、一つの会社が倒産しても全体に与える影響は小さいのでリスクが低くなるのです。
これ、逆で考えると成績の悪い企業が成績の良い企業を結果的に妨害してしまっているとも言えます。
「S&P500」に投資して、少ないながらもリターンが順調だと「やっぱインデックス最高!」なんて思っているかたもいるかもしれませんが、結局「S&P500」の成績上位の企業に個別に投資をしていたら驚異的なリターンがあったなどというのはよくある話です。
ウォーレン・バフェットが言っている「バイアンドホールド(買ったら売らずに保有し続ける)」とは、個別の企業をきちんと分析をして自分の考える指標に合致した場合に購入後保有しているだけであって、ただ「儲かりそうだから」や「楽できそうだから」と言う理由でホールドし続けているわけではないのです。
投資資金が潤沢にあるかたは、ポートフォリオにインデックス投資を一部含めてもいいかもしれません。
でも、これから投資で成功したいと思っているかたであれば、やはり個別の企業にも投資をして、その根拠がきちんと分析できた方がいいでしょうね。
そのためにも証券会社や銀行が垂れ流す投資情報だけではなく、有料でしか手に入らない本物の投資情報なども手に入れながら勉強していくしかありません。
さて、ここまで頑張って読んできたかた、特にりそな銀行が身近にあるかた、「まつりそな」はどうですか?
「銀行でNISA口座?・・・」、「ほぼつみたて投資だけになるし・・」、「自分の投資資金ではインデックスだけじゃ資産は増えないし・・」、と総合的に考えられた人は、もらえるポイントなどに左右されず「まつりそな」にはメリットがないな、と思ってくれると思います。
「NISA口座」は、一人1口座、つまり作り先となる金融機関は1社だけです。
NISA口座を作成する場所は慎重に選びましょう。