当サイトでも紹介している「インベスターZ」と言うマンガがあります。
価格:495円 |
これは、投資をテーマにした作品で、中高一貫の「道塾学園」に入学した財前孝史が、入学時のテストの成績から無理やり学園内で秘密裏に存在する投資部へと勧誘されるお話です。
投資未経験だった財前は、持ち前の頭の良さを生かして、投資の本質を学びながら学園の運営費を稼ぎ出している投資部の一員として運用成績を上げていくのです。
学園内の構成が少し変わっているのはまだしも、主演の財前役をやっていた清水尋也がデカすぎて、違和感がありまくりでした。
むしろエースの神代(高校3年生)役の柾木玲弥が小さすぎる上に「ラブホの上野さん」の一条君のイメージも重なり、マンガのような神代オーラがまったくないんですよね(笑)
「インベスターZ」は、どちらかと言うとマンガの方をお勧めします。
さて、財前たち投資部の面々の活躍によって、道塾学園の学生たちは校内の備品やサービスはすべて無料で利用できます。
授業料が無料なのはもちろん、教授の給与や学内の食堂の無料開放など、学校内で必要となる経費を一手に稼ぎ出しています。
「羨ましい~」と思うかもしれませんが、実はファンドで資金を集めて、それを運用して学内の運営費用に充てている大学は結構数多く実在しています。
その内の一つがアメリカの「スタンフォード大学」ですね。
カリフォルニアのシリコンバレーに位置するスタンフォード大学は、多くの起業家を輩出し、彼らの寄付によっても建物が作られています。
大学の総面積が東京都の杉並区と同じくらいになるので、相当広いですよね。
そして、卒業生からの寄付はもちろん、財団やシリコンバレーを拠点とする企業からの寄付などを資源として「ファンド」を設立し、これらを資金源として有価証券や不動産などを購入して毎年の運用成績を発表しています。
「スタンフォード大学」のファンドは、規模が「428億ドル(7兆弱)」と莫大な資金が運用されています。
奨学金などはこの利益から賄われるそうで、大学の運用チームも下手を打てないというプレッシャーが掛かりそうですね。
ちなみに、日本で言えば東京大学も補助金頼みを見直し、寄付金で運用していく方針を発表していますがその運営資金は160億円程ですから、スタンフォード大学と比較しても規模が小さいかもしれません。
それにしてもアメリカは、起業家精神が育ちやすいですね。
卒業生や同じ地域でベンチャーから大きくなった様々な企業が寄付をしてくれるので、その姿を見て「自分も」と思う学生も多いのでしょう。
そして、学校側も寄付などによって集めた資金をさらに増やしてこれからの学生たちの学びや「挑戦」という精神を金銭面から応援していこう、という風土ができ上がっています。
結果的に、卒業した生徒が大金を稼ぐようになって学校にまた寄付をする・・・という好循環が生まれています。
中学や高校で、生徒たち自らが投資で学内の運営費を稼ぐというのはまだないかもしれませんが、こういう取り組みがその内もっと若い世代から始まる可能性は秘めていますね。
そのために、日本でも国家が主導して起業という精神や投資環境の整備にもっと力を入れてほしいな、と思っています。