世界的な市場の暴落を目にしました。
2024年8月5日は、日経平均株価が4451円安となり、1987年のブラックマンデーを超えて暴落幅が史上最大となりました。
世のニュースは、この暴落を大々的に報じていましたが、長期トレードをメインに投資している人たちにとっては、一時的に下がっただけの「調整」と見ているかたも多いでしょう。
「S&P500」に連動した投資商品で運用している場合も同じです。
一般的に、弱気相場では暴落は起きないので、強気相場の最中、「S&P500」の史上最高値付近からの突然の暴落は、売られた株が大幅に増えたために株価が下落しただけと捉えられているわけです。
ここで投資家であればやはり焦らず冷静さを保ちたいものです。
今まで海外のヘッジファンドなどの大口投資家が、0金利の日本円を借りて金利の高い自国通貨に変換して運用していた分のローン支払い額が日本の金利引き上げによって増えたために、海外資産を売り払って日本円を買い戻したのが暴落の一因でもありました。
世界のファンドマネージャーたちの「世界中の資産を売却して現金を調達する」という行動が一気に発生してしまったため、急激な円高となり市場は暴落したわけですね。
こんな時は、持っているポジションを整理するのではなく、下げ相場の時にはポジションを安い価格で買い増しできるチャンスとなります。
突然の暴落という形でパニックが起きたように大騒ぎとなりましたが、悲観するほどの情報でもないわけです。
そもそも論、「本日は絶好調です。株価も上昇、みんなハッピーです!」という良い話はニュースにはなりません。
突然の悲劇で、お金も家庭も仕事もすべて失ったようなお話(さらにそこから這い上がってきたようなお話)がニュースになるわけです。
「Yの悲劇」だから「何があった?」と読むのであって、「Yの喜劇」では見向きもされないのですね。
さて、今回の日本の金利引き上げよりも前に、米国の失業率に絡むデータから景気後退局面であるのはほぼ読み取れていました。
サーム・ルールですね
さらに、先月7月のFOMCでFRBの「金利据え置き」の判断が結果的に、景気後退を後押ししてしまいました。
これが今回の暴落に対する「FRBの無策」と捉えられてしまい、暴落に対して何も対応できてない中央銀行に対しアメリカ国内からも反発が起こっているようです。
これも結果論でしかないのですが、今アメリカ国内で待望の「利下げ」をしたからと言って、この暴落に対処できたわけではないと思うのですが、やはりその時その時の状況で一喜一憂するかたが多いのでしょうね。
投資信託でインデックス指標に投資しているかたは、長期投資が前提だと思うので今回の騒動で「悲観的な売り」という早まった考えには至っていないと思いますが、必要ない情報・見なくてもいい情報はいつでもあなたのそばを通り過ぎます。
そんな情報には惑わされないよう、注意したいところですね。