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投資にまつわるお話

日本の金はどこへ行ったのか?

2024年12月25日

以前、何らかの形でポートフォリオに金(ゴールド)を加えておくのは理想である、という話をしました。

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「貨幣」が一番の「信用の証」となった現代において、金の価値はなかなか分かりづらいかもしれませんが、その金を一番の信用の証としていた徳川時代を知って、日本で一番流通していた金がどのように衰退したのかを考えてみたいと思います。

時は江戸時代。

日本の首都であった江戸は、人口100万人以上の世界一の都市でした。

教育、軍事、貨幣の品質はすべて世界でもトップクラスであり、この繫栄は江戸幕府の初期から中期にかけて続きました。

その礎を築いたのが、日本史上最大の資産家と言われる初代徳川将軍の「徳川家康」です。

家康はとにかく金を好み、「金貨」はもちろん「金屏風」や「金色の鎧」など身の回りの物を金で固めました。

そして、佐渡や石見などで金山を独占し、徳川幕府を確立していきます。

徳川幕府成立後の約100年間で大量の金貨を発行しました。

しかし、そこから日本の金は海外に大量に流出していきます。

生糸などの高級品を中国やオランダから輸入し、代わりに外国に金や銀を輸出したのですが、生糸の値段が諸外国の策略により跳ね上がりその分金・銀も大量に流出したからです。

一方、国内の金・銀の産出量も減少し、幕府の財政は悪化していきました。

さて、この財政悪化により幕府が最後の対策に乗り出します。

それが「通貨の改鋳」だったのです。

「通貨の改鋳」とは、「通貨の価値を下げる」と言う意味ですが、幕府は金貨に含まれる金の含有率を減らしたのです。

江戸初期1596年から始まる慶長時代に流通した「慶長小判」の金の含有率は約85%ありましたが、1680年から始まる元禄時代には金の含有率を約57%に下げた「元禄小判」が主流となります。

例えば、庶民が持っている慶長小判1枚を元禄小判1枚に交換するのですが、これで幕府の元には金含有率の多い小判が自動で手に入ります。

この方法で、200年近い幕府の財政難を乗り切ったわけですね。

実に江戸後期まで通貨の改鋳は続き、金の含有量は当初の慶長小判から見ても約10分の1まで落ち込みました。

この結果、民衆は物価の上昇を経験し、インフレが発生します。

最終的に、ペリーの黒船が来航してからは、日本の金が大量に海外に流出し、米価格は3倍以上になり、武士の給与は3分の1以下になりました。

日本が迫られた「開国」というのは、周辺諸国によって金を奪われた政策でもあったのです。

さらに江戸幕府が財政を立て直すために発令した「贅沢禁止法」によっても金は姿を消していきます。

結果、生活や文化などで流行った豪華絢爛な金ではなく、質素なものに豊かさを感じる「わび・さび」が流行り、大衆向けの浮世絵が主流となっていくのです。

こうして、庶民の間で信用の証として使われてきた金貨はその価値を失い、やがてメインで流通するのが貨幣となるわけですね。

現代では、金塊というとお金持ちだけが持っているものであり、普段の生活ではそれほどお目にかかるものではない、という気持ちで見てしまうかもしれません。

しかし、諸外国や諸外国の中央銀行は、金に一定の価値を見出しているため、資産の一部を金で保有しています。

日本では、金と言えば金塊や延べ棒などになるかもしれませんが、どうしても現金ばかりに目が行ってしまいがちです。

安全資産である「金」の保有は常に意識し、金鉱山を発掘する会社の株式や投資信託などで資産の一部を「金」で持っておくのは非常に重要となります。

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