あらすじ
高校3年生の桜井幸子はいじめられていた。
担任の愛田先生はいつでも桜井の味方であり、桜井もそれが嬉しかった。
愛田は昔父親の借金を苦に母親が自殺している。
桜井も母親が水商売で男と暮らしているため今現在家にいないため、高校生でありながら普段は孤独な一人暮らしの生活を送っている。
愛田は桜井を「自分が守るべき人」と思って接している。
というより弱く何もできない地味な桜井が大好きなのだ。
図書委員長の矢作も同じ図書委員の桜井が好きかもしれない。
エロい保健室の椎名恵先生は愛田が好きかもしれない。
愛田は桜井を守るために桜井がいじめられ弱い存在ではなければならないと思っている。
だから学校のイスに接着剤をつけたり、図書室で本を整理すると泥が頭の上に落ちてくるように仕向けたのだ。
そして、自分に助けを求めてほしいと願う桜井の前にいつもヒーローのように登場する。
常に胸ポケットに入れているカメラ付きの小型ペンで桜井を撮影し、普段は桜井のスマホのGPSで桜井がどこにいるのか位置を把握している。
愛田の桜井への愛は順調だった。
それなのに・・
愛田の他にも桜井のイスに接着剤を付けたりバケツの水を浴びせたりするやつが現れた。
誰かが愛田の邪魔をする。
本気で桜井をいじめている奴が同じクラス、いや校内にいるのか。
一方、桜井は思っていた。
愛田先生なくして一人では歩けないと・・。
自分への悲劇が起こらないのであれば、自分で・・。
桜井も愛田も弱い女子生徒を白馬に乗った先生が助けてくれる、というシーンを理想としている。
本当は相思相愛なのだ。
しかし、どこか徹底的に歪んでいる。
以降、現れるのは「桜井を好きな親友の女生徒・マル」「鉄の女・白鳥奈々」、「悪童の矢沢一味」、「マルが好きな男子・竹ノ内」そしてまさかの「桜井ママ帰還」、そしてラスボスは・・。
桜井と愛田のサイコラブに、2人の周りで起きる絶妙なすれ違いが、最後2人にとって吉と出るのか凶と出るのか。
2人をそれぞれ想う人たちとの愛の駆け引きを経てたどり着いた2人の結末とは・・。
感想ネタバレ
幼少期の経験からどう見ても変態な性愛を披露する教師と、地味でどこか天然な女子生徒のラブコメディです。
とにかく学校内で色々起きます(笑)
愛田が教え子である桜井の部屋のベッドの下で夜を明かしたり、裸でベッドで添い寝をしたりというヤバさが中々桜井に伝わらないのがさらにヤバいと思わせます。
愛情を持って桜井に接する愛田に対して桜井も好意を持っているのは最初から分かっているので、「いやいや、普通に恋愛しろ」と愛田に言いたくなります(女子生徒に手を出すのは問題ですけどね・・)。
このまま愛田が桜井の部屋に入り込んでいるのが桜井にばれないまま過ごせれば良かったのでしょうけれど、当然そういうわけにはいきません。
桜井と愛田の周辺で次々と起こるボタンの掛け違いが、愛田の破滅へと向かっていくわけです。
この話は結構好き嫌いが分かれるかもしれません。
愛田の行動が気持ち悪くて受け入れられないかた(特に女性)もいるでしょうけれども、2人の今後の行方にも影響する周辺の人達が起こすボタンの掛け違い部分は結構笑えますね。
愛田が次々起こる問題に奔走している理由は、桜井を守るためでもありますが、教師として人間として自分の口外できないダメな部分(犯罪的な部分も含めて)を守るためでもあると思うんですよ。
ようやく最後に「自分は変態だ」と実感するわけですが、その前からちゃんと変態である認識はあったと思いたいですね。
すべて読み終わった後の結論としては、桜井も愛田もモテモテなのに普通に一途なんですよね。
まぁ、愛田の場合はその一途な考え方も歪んでいるわけですが。
「ホームルーム」の本当の意味も分かり納得しました。
そうそう、ちなみに1巻と8巻の表紙の女性はどちらも桜井です(笑)
ホームルーム全巻はこちら
価格:759円 |
ホームルーム
連載 | ヤングマガジンコミックス |
作者 | 千代 |
巻数 | 8巻 |
現況 | 完結 |
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