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メディアコンテンツのお話

一流クリエイターの思考

2025年10月期の日テレドラマ「良いこと悪いこと」の脚本家である「ガクカワサキ氏」と、ドラマ考察などの3人組エンタメ系YouTuberである「6969b~ろくろっ首~のエンタメLabo」の対談動画が公開されていましたね。

【良いこと悪いこと】脚本家降臨...!!!真犯人の構想や最終話に込めた思いなど...イイワルの全てを聞いてきました。【考察】6969b~ろくろっ首~のエンタメLabo

ろくろっ首の考察には筆者もだいぶお世話になりました。

最後の最後で脚本家との飲み企画を持ち上げるなんて、さすが人気YouTuber。技を持っていますね。

さてこの対談は前編後編に分かれているのですが・・・。

一番聞きたかった情報は、実のところ「先頭」の方にありました。

ストーリーの裏側などを深堀りするドラマそのもののお話はもちろん面白かったです。

ただプロのクリエイターが語る「一つの作品を極限まで作り上げる」本質は、この先頭のお話にあったと思うのです。

少しこの部分について語ってみたいと思います。

実際に動画を見たかたは、以下に書く内容は重複するのでご了承ください。

企画は通過したのに今すぐ使われない?

まず「良いこと悪いこと」の放送時期は2025年の10月期でしたね。

ところが実際は、2024年10月期の企画募集で提出した作品だったそうです。

そして「このドラマをやるけど今年ではないから進めといて」と言われた・・。

「企画は通ったかもしれないけど今年ではない?!」

企画として提出した段階では2024年10月期の放送に間に合うように段取りを組んでいたと思うのです。

企画は通ったけど一転いつ使われるかも分からないと言われ、さらに「企画をそのまま進めといて」と言われてしまった・・。

これは結構キツイですよね。

企画の通過から一定の評価を得たような気がするのに、使用するのはまだ先だというのです。

しかもいつ使われるのか分からないのに、作品としての準備をしておけ、と言われているわけですからね。

本当にこのまま作っていいの?となるのも頷けます。

それなのにカワサキ氏は実際にオンエア時期が決まる前に、10話分を全部作ってしまったというのです。

もちろん作品化したくて企画書を提出しているわけですから、ゴーサインが出ている以上制作しなければなりません。

しかし企画書提出の背景にあった上のようなやり取りを聞かされた視聴者(筆者)は、「ちょっとずつじっくり作っていく時間ができたのかな」と思ったのです。

モチベーションを考えても「今すぐでなくてもいいのか」となりそうなところだと思いませんか?

それをすぐに仕上げてしまった。

やはりテレビドラマに採用される一流のクリエイターは企画を出したらすぐに作品として掃き出すのだな、と感嘆したわけです。

しかし本当に凄いのはここからだったのです。

作品を仕上げてもそれがゴールではない

先ほどの「オンエアが決まる前に仕上げた10話」を1周目とすれば、その後に”さらに深堀ろう”と全話を練り直したそうです。

実際にオンエアの日付が決まっているわけではない、と言うのが理由だそうですが、1周回って作った作品をもう1度最初から深掘るというのは、いわゆる「見直し」も重点的に行ったと言えるでしょう。

つまりこれが作品を仕上げる2周目になったわけですね。

そしてめでたくこの2周目が終わって、オンエアが決まったそうです。

監督にも2周目まで練り直した作品ができている話をすると、なんと・・・

「もう一周しよう。その方が考察としてもっと面白くなる」と提案されたのです。

その結果、監督もカワサキ氏も関係者みんなで作品を一度壊したそうです!

この話、どんな素人でも何かしらの物を作ったり書いたりする人であれば、1度や2度は経験があるのではないかと思うのです。

筆者のように文章を書く場合で言えば、内容や文章の構成に納得がいかなかった時に、すべて消去して新しく書き直した、と言う経験はざらにあります。

もちろんドラマの脚本とは比較にならない文量だとは思うので、この作ったものを「1度壊す」というのは相当勇気がいったと思うのです。

この時にカワサキ氏から出た言葉が「全部疑って」ですからね。

自分の企画から出来上がった作品をすべて疑うって、中々難しいですよね。

そうしてさらに新しく追加されて出来上がったのが、実際にオンエアされた作品となったようで、制作には結局「2年」を要したそうです。

完成後の振り返りで語れる

カワサキ氏は、他の考察ドラマをほとんど見ていない、と言っていましたね。

それなのに考察隊をあれほど盛り上げるまでのドラマを作ってしまったわけです。

カワサキ氏が語るには、

「1周目はドラマを作り、2周目は考察を作り、3週目は演出を作る」

という感じだったそうです。

作品が完成した後で振り返った時に、「あのやり直しとあのやり直しはこうだった」と語れるのは素敵です。

「またやり直すのかよ」ではなく、「やり直しによって生まれるモノ」をしっかり見据えていたのですから。

クリエイター以外でも

その後に語られていたドラマ制作の細かいところは実際に動画を見ていただけたら、と思います。

今回動画の先頭に出てきたお話だけをピックアップしてみました。

作ったものをさらに深堀りして、最終的に一度壊してという流れは、決してクリエイターだけの思考ではないと思うのです。

自分が何かしらのモノを完成させなければならない時には、ゴールにたどり着いてもそのゴールが本当のゴールなのかどうかを疑う、という自分を落とす作業も必要でしょう。

そして色々な角度から自分の作品を眺めてみる器量が必要なのかもしれませんね。

その「モノ」は大なり小なり様々あると思います。

今回カワサキ氏が教えてくれた思考と行動は、自己評価に甘くなってしまった時こそ思い出したいお話と言えるでしょうね。

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