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誰が金を出したのか―西 鋭夫「新説・明治維新」

本の内容

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明治維新には都合の良い「謎」が多すぎる。

日本はどこから弱くなったのか?

私たちはどこから日本を忘れたのか?

そして、なぜグローバル化をを受け入れたその先に進歩があると錯覚したのか・・?

スタンフォード大学のフーヴァー研究所教授である西鋭夫氏は、その発端が「明治維新」にあると言う。

近代化の象徴である明治維新について、私たちが教わってきた内訳は10%程度の真実と10%の「明治維新はこうだった」という願望と残りの80%は、「・・・」である。

明治維新の始まりはいつなのか?

それは、国内情勢を見ていただけでは分からない。

この頃、黄金時代を迎えていた国、それが大英帝国(イギリス)である。

日本の隣国である清国に対して〇〇を売りつける。

怒った清国の皇帝が排除しようと大軍を向かわせる。

そうして始まったのが〇〇戦争である。

この戦争が元で、世界初の不平等条約がイギリスと清国の間で結ばれた。

〇〇を売りまくりお金儲けに成功したイギリスが次に目を付けた国は・・。

250年間、戦争のない平和な時代を過ごしてきた黄金の国なのだ。

イギリスは、〇〇戦争・〇〇・〇〇戦争と立て続けの戦いで自国の金を使い、自国の兵士がたくさん死んでいった。

よし、次は自分たちが戦うのではなくテロリストを養成して内戦を起こさせよう。

武器や作戦はわれわれイギリスで用意する。

維新が始まるずっと前の1859年にジャーディン・マセソン商会は横浜に支店を設立する。

〇〇戦争の影の支配者であるジャーディン・マセソン商会の長崎代理店として同じ1859年に来日していた「トーマス・グラバー」が2年後に「グラバー商会」を設立する。

皆さんもよく知っている各藩の武器・弾薬を調達していた。

薩長を同盟まで持っていった武器の調達も坂本龍馬の要請でグラバーが調達した。

しかし、これらのお金は一体誰が出したのか・・?

1862年に幕府の視察として高杉晋作が上海へ留学した時に目にしたのは、〇〇漬けになった清国の人々の姿、そして彼らを家畜以下だと思っている欧米列強のビジネスマンたちの姿だった。

そして、翌1863年には長州ファイブがジャーディン・マセソンの船でイギリスへ留学を果たす。

その長州ファイブの一人、伊藤博文は明治政府の初代内閣総理大臣である。

〇〇でがっぽり稼いだお金を預けておく、いわゆるイギリスのマネーロンダリングとして設立された香港上海銀行の「横浜支店」が維新の前年1867年に設立される。

この支店は、明治の新円発行に協力したほか、作られた20円金貨の8割は貿易として海外へ流出している。

私たちが習った明治維新とは、欧米・ロシアなどの列強から自国を守るために、そして弱体化していた江戸幕府を打倒するために、「尊王攘夷」の元に集まった各藩の志士たちが立ち上がり、幾度の危機にさらされながらもお互いが結託して、明治の夜明けまで全力で駆け抜けた。

しかも、大政奉還というおまけまでついて・・。

そんな話ではなかっただろうか。

しかし、世界情勢と合わせて見てみると・・。

アフリカ、中東、インドと進出し、世界の4分の1を植民地化していたイギリス。

イギリス王室からアジア植民地経営を任されていた英国東インド会社の活躍もあり、裕福だった清国へと手を延ばし〇〇戦争後の植民地支配が始まったのが1840年。

自分たちも〇〇を手に入れたく、横やりを入れていたアメリカの東インド艦隊を率いたペリーが日本に開国を迫ったのがその約10年後。

その3年後の1856年には、二回目の〇〇戦争を始めて莫大な利益を得たイギリスが次に目指したのはその隣国の黄金の国だ。

世界情勢を並べてみると、欧米列強がアジアにそして日本に迫ってきているのがよく分かる。

「明治維新」とは、イギリスのアジア戦略である、と西鋭夫氏は言う。

兵の少ない官軍が「鳥羽・伏見」から北上して皆殺しにした「戊辰戦争」とは何だったのか?

勝海舟や西郷隆盛が賞賛される「江戸無血開城」とは何だったのか?

そう、それはすべてイギリスが描いたシナリオだったのだ。

この維新を境に1945年までの70年間に戦争をしまくった日本。

「文明開化」とは「富国強兵」とは・・・。

歴史には「裏」があり、本当に歴史を動かしている存在は、決して表には出てこない。

美化される「明治維新」の真実の姿は、現在進行形で起きている出来事に対する思考力や真実を見抜く力をつけた私たち自身で判断してほしい、と西鋭夫氏は語る。

本の感想

「歴史」と言うのは戦勝国が常に自分たちの有利に働くように都合のいい情報は隠されてきました。

文明がさらに発達したとは言え、今でも「都合の悪い情報を隠す」のは昔と何ら変わっていません。

日本人が大好きな明治維新、幕末、維新志士達。

それが当時の覇権国家が画策した物語だったとしたら・・・。

日本国内だけでは見えてこない様々な情報を紐解いていくと、明治末期の日本の本当の姿が浮かび上がります。

国外の勢力が暗躍し、日本国内で内乱を起こさせたのだとしたら、我々が事実として教えられたお話が実は物語だったという結末にたどり着くのです。

そしてそれを十分に実証するだけの一次資料と「follow the money」を軸として、西鋭夫先生が熱く語ってくれます。

「自分はこう教えられてきた」という情報には、他者の都合のいい解釈が二重にも三重にも入って伝わってくる場合もあります。

事実の方が、耳を塞ぎたくなる話もあるかもしれません。

「本当の姿と言うのは、決して美しいものばかりではないのだ」と心に秘めておきたいものですね。

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