本日は11月11日ですが、年月日において同じ数字が4つ続くのはこの11月11日しかありません。
今では、パソコンやスマホで年月日を入力する場面も多いと思いますが、例えば作業現場で手書きで作業記録を記録する場合や飲食店や販売店で領収書を書く場合など、手書きで「1111」と連続で1を書くわけですが、だんだんと何となく書きづらくなるというか、何となく視界や脳がもやもやするような感覚(うまく伝わらない)になったりしませんか?
これ、まだ4つだけなので何とかなったり気が付かなかったりするかもしれませんが、「1を50個連続して書いて」と言われたら16個目あたりから何となく疲れを感じるようになると思うのですよ。
実際、このように同じ数字や同じ文字を連続して書くときに、同じ刺激が続くため「視覚疲労」や「視覚的錯覚」が発生して集中力が乱れるらしいのですが、この現象を「トルーマン効果」と呼ぶそうです。
同じ文字や記号を書いても読んでもそうですが、脳がパターンとして認識してしまうので細かい部分に注意が向かなくなるのです。
先ほどのように「1を連続して50個書く」ような場面はあまりないかもしれませんが、同じものが連続していると記憶に混乱が生じるとも言われています。
やはり脳に負荷がかかって処理そのものを誤ってしまう、つまり1を50個連続で書くなら段々と1に見えなくなったり1の長さが変わってしまったりと変調を来す可能性があるわけです。
そういえば・・・
警察の取り調べにもありますよね。
狭い取調室で延々と「その場所にはおまえしかいなかったよなぁ」、「お前がやったんだろ~!」と同じ質問や主張を繰り返し聞かされると、まったく身に覚えがないのに記憶がおかしくなり「・・やったかもしれません。」と嘘の供述をしてしまうような場面が。
取り調べに対応した刑事が恐くて「嘘でもいいから罪を認めてしまおう」というロジックもあるかもしれませんが、ずっと同じ内容で責められ精神が崩壊した結果、自分自身の記憶を書き換えてしまっているのかもしれません。
さらに似たような話で、拷問の種類に「額に一定間隔で水滴を垂らす」というのがあります。
これは、古代ヨーロッパなどで実際に行われていた「精神を崩壊させる拷問」になります。
仰向けに寝かせた囚人に対して、一定間隔で額に水を垂らすだけなのですが、最初の内はほとんど苦にならないそうです。
しかし、囚人は逃れられない一定のリズムで額を刺激され、精神的に追い詰められていき、最終的にはあまりにも単調なリズムが長い時間続いたせいで次第に心理的な不快感や苦痛が生じてくるというわけです。
最後はちょっと大げさになってしまいましたね。
ただでさえ文字や数字を実際に書く場面が減る一方で、今日みたいな1を4つ連続で書かなければならない日は、結構貴重かもしれません。
もし、この先も同じ数字で続きを書かなければならなかったら、と脳が少し緊張感を増すかもしれないお話でした。