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フリートーク

2024年のMLBア・リーグディビジョンシリーズはあの映画の再来

2024年10月13日

さて、2024年のMLBもいよいよ両リーグのチャンピオンシップシリーズへと舞台が移ります。

今回、アメリカンリーグの対決(ALCS)が「ニューヨーク・ヤンキース対クリーブランド・ガーディアンズ」となったので、まさにあの映画「メジャーリーグ」と同一カードとなりました。

というわけで今回は、この対決カードを見ると思わず心を躍らせてしまうほど大好きな映画「メジャーリーグ」とALCSについて語ってみたいと思います。

クリーブランド・インディアンスは弱かった?!

昭和時代からMLBをよく見ていたかたであれば、「インディアンス」と言えば「弱小球団」というイメージも強く残っているかもしれません。

1960年以降、特に1969年に東西地区のア・リーグ、ナ・リーグに分かれてからは万年Bクラスで毎年監督がコロコロと変わる始末。

ア・リーグの東地区で最下位球団と言えば「クリーブランド・インディアンス」が代名詞のようになっていました。

そして、低迷が続いていた途中の1989年にあの映画が公開されます。

そう、「メジャーリーグ」ですね。

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トム・ベレンジャー演じるピークの過ぎたベテランキャッチャー「ジェイク」とチャーリー・シーン演じる元囚人の剛腕ピッチャー「リック」を中心に、あの弱小球団「クリーブランド・インディアンス」がマイアミ移転をもくろむオーナー夫人の策略に奮起して大躍進します。

最終的に、ア・リーグ東地区の最終戦時点でニューヨーク・ヤンキースと同率首位に立ち、ワンゲームプレーオフで地区優勝を勝ち取るというストーリーになっています。

リックの登場曲、Xの「Wild Thing」は今でもMLBのテーマのように使われる場面が多く、この曲がかかるとなんかやっぱり踊りたくなるんですよね。

そして、リックがピンチの場面で抑えで登場するシーンはこちら↓

さて、この「メジャーリーグ」という映画では、現実世界でも弱かったあのインディアンスが最後地区優勝をかけての大一番でヤンキースとの死闘を演じるわけですが、実際のインディアンスもこの映画公開の数年後、現在も続く「東・中・西」の3地区制になってから強豪チームへと生まれ変わっていきます。

クリーブランド・インディアンスは強くなった

さて、1994年はMLBが3地区制を導入しインディアンスはア・リーグの中地区へと再編されましたが、ストライキによりプレーオフは消滅しました。

翌年1995年の3地区制が本格的に始動してからついに強豪チームへと生まれ変わります。

なんと、1995年から1999年までア・リーグ中地区を5連覇し、今年2024年の地区制覇を含めると合計12回も中地区優勝を達成しています。

そして、ポストシーズンの成績は以下のようになります。

ディビジョンシリーズ

相手インディアンスの勝敗
1995年ボストン・レッドソックス勝ち
1996年ボルチモア・オリオールズ負け
1997年ニューヨーク・ヤンキース勝ち
1998年ボストン・レッドソックス勝ち
1999年ボストン・レッドソックス負け
2001年シアトル・マリナーズ負け
2007年ニューヨーク・ヤンキース勝ち
2016年ボストン・レッドソックス勝ち
2017年ニューヨーク・ヤンキース負け
2018年ヒューストン・アストロズ負け
2022年(現ガーディアンズ)ニューヨーク・ヤンキース負け
2024年(現ガーディアンズ)デトロイト・タイガース勝ち

このディビジョンシリーズで6回負けているので、地区制覇は割と多いもののワイルドカードを含めたディビジョンシリーズで早期敗退も多いのです。

このディビジョンシリーズでは1995年以降、これまでヤンキースとの対戦成績は2勝2敗の五分となっています。

ワイルドカードを含めたポストシーズンの1回戦にあたるこのシリーズで、なんと4度も対戦しているのです。

この両チームがいかに毎年のようにポストシーズンに出場しているかが分かりますね。

アメリカンリーグチャンピオンシップシリーズ

相手勝敗(その後)ワールドシリーズ成績
1995年シアトル・マリナーズ勝ちアトランタ・ブレーブスに負け
ブレーブスは38年ぶり
1997年ボルチモア・オリオールズ勝ちフロリダ・マーリンズ(現マイアミ)に負け
マーリンズは初優勝
1998年ニューヨーク・ヤンキース負け
2007年ボストン・レッドソックス負け
2016年トロント・ブルージェイズ勝ちシカゴ・カブスに負け
カブスは108年ぶり

1995年以降、ワールドシリーズに3度出場していますが、いずれも敗退していて、最後にワールドチャンピオンになったのは1948年が最後ですから、もう半世紀以上ワールドチャンピオンから遠ざかっているチームとなります。

しかも、ワールドシリーズで負けた相手の3チームは物凄く久しぶりに優勝したか、初優勝か劇的な優勝チームの引き立て役となっているシーンも多くなっていますね。

強くなったけど・・ワールドシリーズには・・・

映画「メジャーリーグ」で強豪チームとなったように、現実世界のクリーブランド・インディアンスも1990年代後半から2000年代を経て、そして現在に至るまで強豪チームとなった一つと言ってもいいでしょう。

現在は、ガーディアンズとチーム名も変更されましたが、その強さは全く変わりません。

しかし、ワールドシリーズまで中々到達できないのもまた事実です。

クリーブランド・ガーディアンズは、現在ワールドチャンピオンを経験しているメジャーリーグ25球団で、一番ワールドチャンピオンから遠ざかっている球団となっています。

映画「メジャーリーグ」、そして続編の「メジャーリーグ2」でも描かれたのは、ア・リーグの頂上決戦であり、ワールドチャンピオンまでは(さすがに?)描かれませんでした。

そして、2024年です。

ア・リーグチャンピオンシップシリーズで激突

今年、本当に久しぶりにア・リーグの頂上を決める戦いが「ヤンキース対ガーディアンス」となりました。

両者がチャンピオンシップシリーズで戦うのは、1998年以来26年ぶりです。

その時は、ヤンキースが4勝2敗でインディアンスを退けていました。

ポストシーズンで言えば、直近2022年にディビジョンシリーズで対戦していますが、この時もヤンキースに敗れています。

メジャーリーグのポストシーズンは本当に長い道のりで、このチャンピオンシップシリーズで4勝してようやくリーグの王者が決定します。

映画「メジャーリーグ」のように、リーグ王者を決めるこの対戦で初めてヤンキースを倒せるかどうか・・注目が集まっています。

映画「メジャーリーグ」のこぼれ話

さて、ここからは映画「メジャーリーグ」と続編の「メジャーリーグ2」に絡めたお話を挙げてみたいと思います。

チャーリーシーンは本物だった!

映画で剛速球投手、そして登場曲「Wild Thing」がそのままあだ名となった「リック・ボーン」を演じたチャーリー・シーンは、ハイスクール時代に野球をやっていて実際にメジャーリーグのスカウトが視察に来たほどの逸材だったそうです。

インディアンスの背番号99と言えば・・

映画で「リック・ボーン」が着けていた背番号99を実際に背負った投手がいます。

それが、「ジェームズ・カリンチャク」投手。

彼は、2020年のまだインディアンス時代に、99番の背番号を付けてメジャーリーグの舞台で実際に投げています。

2020年は新型コロナウィルスによって変則スケジュールでしたが、ワイルドカードゲームのヤンキース戦で登板を果たしました。

結果は、逆転満塁ホームランを浴びてそのまま敗戦となり、そのシーズンを終了しました。

カリンチャクは髪型もリック・ボーンの髪型を真似るなど、映画「メジャーリーグ」を愛していたようでしたね。

ガーディアンズとなった現在も彼は99番を着用しています。

セラノは後の大統領役でブレイク

映画「メジャーリーグ」でインディアンズの4番を打っていた「ペドロ・セラノ」を演じたのが「デニス・ヘイスバート」でした。

このかた、メジャーリーグではコミカルな4番打者で、映画の「2」では石橋貴明演じる「タカ・タナカ」から「お前にはキン〇マが付いているのか!(You have no marbles!)」と言われていた人です。

この数年後、デニスは大統領として日本で一躍有名になります。

そう、アメリカの大人気テレビドラマ「24」のパーマー大統領役ですね。

映画の影響によるメジャーリーグからの誘いはなかったものの、「24」の大統領役後には政界から出馬へのアプローチがあったという話もあります。

体格のいい味のある役者さんですよね。

ヤンキースの背番号6がいる

映画「メジャーリーグ」では、最後に対戦するヤンキースの4番バッターが背番号6番を背負っています。

確かに映画の公開当時は6番はまだ永久欠番ではなかったので、付けられたのだと思います。

現在は、この6番は永久欠番でありその制定者は松井秀喜選手が活躍していた頃の監督「ジョー・トーリ」です。

(まとめ)映画のようなストーリーとなるか

チーム名は変わってしまいましたが、ニューヨークとクリーブランドの戦いと言えば、どうしても「メジャーリーグ」を思い出してしまいますね。

前回1998年のチャンピオンシップシリーズでの対戦はヤンキースに軍配が上がりました。

だいぶ年月は経ちましたが、2024年の今年はあの映画のようにガーディアンズが歓喜の輪を作ってくれると期待しています。

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