投資詐欺・ロマンス被害は頻繁に発生していますが、ここのところ北海道でも立て続けに詐欺事案が発生しました。
前回の偽有名人をかたったロマンス詐欺からいくらも経っていませんが、
-
松田翔平って誰?ロマンス詐欺
定期的に、投資詐欺を始めとした詐欺被害情報について注意喚起も含めて話をしています。 今回は、なんと筆者が暮らす北海道の道南地域でロマンス詐欺が発生しました。 函館市内に住む40代の女性が、松田翔平なる ...
続きを見る
今回の事案もまた少しでも目にしてもらって、詐欺に引っ掛からないように注意しましょう。
- 函館市の投資詐欺
- 函館市のロマンス詐欺
- 釧路市の架空請求詐欺(おまけ付き)
- 札幌市の投資詐欺
では、順番に見ていきましょう。
函館市の投資詐欺
函館市の60代の女性が、「暗号資産で利益が出せる」と言われ、指定された口座に50万円を振り込んでしまいました。
これ、取っ掛かりが「パソコンの画面に表示された投資のポップアップウィンドウ」だったそうです。
広告だと分かってクリックしたのでしょうけれども、その内容がクリックしたくなるものだったのかもしれませんね。
パソコンでもスマホでもインターネットの閲覧やYouTubeでの動画閲覧時には、広告がたくさん表示されるでしょう。
ポップアップウィンドウというのは、ユーザーが何もしていないのに勝手に新たなウィンドウを表示するもので、広告の手法として使われたり、操作の注意を促したりするためにサイト側が意図的に表示させるものです。
もちろんサイト側の多くは、ポップアップウィンドウを正しく「広告」や「ユーザー側の操作の補助」として表示してくれるのですが、ポップアップはフィッシングサイトへの誘導としても使われるケースが多いのです。
もし、今回の被害女性がたまたま投資情報のサイトを閲覧していたとしたら、暗号資産に関するポップアップウィンドウが表示された思わずクリックしてしまいたくなるかもしれません。
突然表示されるポップアップウィンドウは怪しさ満点です。
各ブラウザには、ポップアップウィンドウを表示しないようにする設定ができるようになっています。
Chromeでポップアップウィンドウをブロック
Edgeでポップアップウィンドウをブロック
初期状態ではおそらく「ポップアップウィンドウはブロックする」設定になっていると思うのですが、この被害女性のブラウザはポップアップを許可していたのでしょう。
結局、ポップアップウィンドウをクリックしてしまったがために、電話が掛かってきたわけです。
そのやり取りで50万円を支払い、その後パソコンを遠隔操作されて利益が発生したように見せかけられ、そのお金を引き出そうとしました。
その後はお決まりのパターンですが、弾き出すのに手数料が掛かると言われ、最終的に追加で400万円を支払ってしまったというわけです。
まず、ブラウザの設定でポップアップウィンドウはブロックしておきましょう。
そして仮に、利益が出たという話から自分の利益額を引き出したい、となった際に「手数料を振り込む」という話になれば完全に詐欺であると疑いましょう。
函館市のロマンス詐欺
函館市の人は引っ掛かりやすいですね(笑)
さらに、今度はロマンス詐欺ですが、前回とは違い今度は男性が騙されました。
50代の男性が、インスタグラムで知り合った「たかぎももか」と名乗る者からLINEで「みやたすずね」を名乗る者を紹介されたそうです。
そして、みやたすずねと会うためには「デートカード」が必要で、購入手続き費用・審査費用という名目で、現金389万円を支払ってしまいました。
そのお金は、「認定スペシャリスト千葉由美」を名乗る者の口座に振り込んだというのですが・・・・・どれだけ名乗る者が出てくるんですかね。
まず、すべてオンライン上で完結していて誰とも会っていないのですが、女性とリアルの場で会うためだけにお金を振り込んでいますよね。
会いたいと思うのは勝手ですが、会うためにお金が必要と言われたら普通は考えますよね。
「えっ・・・おかしくね?」と。
「認定スペシャリストって何?」と。
突っ込みどころばかりで、本当にこれはもう「気を付けましょう」としか言いようがない案件ですね。
釧路市の架空請求詐欺(おまけ付き)
釧路市でも架空請求詐欺が発生したのですが、これは被害者男性がファインプレーをしたにもかかわらず、警察がドジを踏んで結局お金を盗られた案件となります。
つまり、「おまけ」というのは警察が被害を冗長した部分を指します。
70代男性の元に、通信事業者を名乗る者から電話が掛かってきたのですが、この被害男性は不審に思ったため電話を繋いだまま交番へ相談に行ったのです。
警察官も電話を代わって詐欺の相手と話をしたにもかかわらず、「よく話し合って」と言ただけでこの男性を帰してしまいました。
結果、被害男性は合計で現金100万円を指定された口座に振り込んでしまったというのです。
「有料サイトの未納料金がある」と最初の電話で言われた被害男性は、きちんと不審に思って警察まで相談に行っていました。
もしかしたら、これが詐欺であれば逮捕などに広がるのではないかという思いもあったのかもしれません。
最初に指定された金額が30万円と詐欺にしては少額だったためか、警察官も完全に騙されていますね。
この案件から2つの事実を学べるでしょう。
「警察官は当てにならない」
「おかしいと思ったのなら、やましいところは何もないのなら、最後は何が何でも絶対電話を切る」
札幌市の投資詐欺
札幌市でも投資詐欺があったのですが、これは今回2度目の暗号資産詐欺ですね。
60代のご夫婦が、今度は詐欺の警察官に「暗号資産」をだまし取られました。
その額は計約1億9400万円だそうです。
「計」なので、おそらく(ビットコイン、イーサリアム、ドージのように)複数の暗号資産を持っていて、上記の円換算分騙し取られたのでしょう。
これは、北海道内の詐欺案件の被害額では過去最高だそうです。
これも最初は電話から始まっていて、「保険証が偽造された」という連絡からLINEへと場所が移り、「資金調査」名目で指定されたアドレスに暗号資産を送金してしまったようですね。
デジタル通貨ですから、ネット上で完結してしまう場合も多く、今後「暗号資産」絡みの詐欺案件は増えるかもしれませんね。
トランプ大統領が「暗号資産」を推進しているのを理由に、全うに暗号資産の取引を呼びかける企業と並んで、詐欺の温床になる可能性も非常に高いです。
警察官が何かを確認するのに、LINEで暗号資産の送金先を指定するなど絶対にないので、引っ掛からないように気を付けましょう。
今後、あの手この手で暗号資産絡みの詐欺が増えそうなので、現在暗号資産に興味を持っているかたは特に注意してください。
(まとめ)不審に思って行動してもダメだった!最後は自分自身
今回、不審に思って警察に相談したのに、アホな警察官の失態で結局詐欺被害に遭ってしまったかたもいました。
どれだけ注意しても、結局色々な手で詐欺の触手は伸びてきます。
最後に断ち切るのは自分次第ですから、「お金、お金」と振り込ませようとする相手は、基本的に詐欺案件だと思いましょう。