皆さんはふるさと納税をしてますか?
ふるさと納税をすると寄付金控除が受けられるので、税額控除のために毎年欠かさずにやっている人も多いかもしれません。
これは本当にいい制度だと思いますね。
本来、納税金って一旦は国の中枢に集められて、それが各地方自治体に次の予算として配られるじゃないですか。
でも、各自治体への配分は中央省庁で決められてしまうので、自分が払った税金がどの地域にどれだけ使われるかは本来計算できなかったのですが、ふるさと納税ができてからは中央を通さずに個人が税金を納めたい自治体へ直接納税できるようになったのです。
そのため、自分が育った街やお世話になった街への恩返しを「税金」という形で直接示せるようになりましたね。
一方で、寄付をした自治体からの返礼品を目当てに納税している人もいらっしゃるでしょう。
自治体から贈られる返礼品はその地域特有な物も多く、寄付をする側の人達からも注目が集まりました。
寄付を集めるために、各自治体が返礼品に高価な物を用意するなど、返礼品の良し悪しを競い合うような動きもありましたが、法改正などで地場産を設定するなど現在では過剰な返礼品は設定できないようになりました。
さて、そんなふるさと納税の返礼品ですが、北海道では実は意外な商品が返礼品として設定され話題となっています。
それは「大学の授業料」なんです。
私立大学の「東京農業大学」では、北海道網走市のふるさと納税の返礼品として以前に「オホーツクキャンパスの授業料等15万円のクーポン券」が設定されましたが、今回は北海道の国公立大学で初めて「授業料」がふるさと納税の返礼品となりました。
場所は、北海道の旭川市からさらに北上した位置にある名寄市(なよろし)です。
普通列車だと旭川駅から1時間半弱の距離があるので、札幌から見ても相当遠いです。
北海道北部では数少ない「市」のつく街となっています。
その名寄市にある公立大学が「名寄市立大学」になるのですが、実はこの大学の生徒は、ほぼ名寄市以外の出身となっています。
そのため、学生の親族などを対象に名寄市に寄付して頂く代わりに、名寄市は授業料を割り引くクーポンを返礼品の一つとして加えたわけですね。
寄付額1万円につき3千円のクーポン券となるそうですから、割引率はそんなに悪くないと思います。
上限額もないので、寄付した分だけの割引クーポン券がもらえるようです。
寄付者が指定する学生の授業料が直接免除されるので、これはもう完全に親が子のために名寄市に寄付するような形となるでしょうね。
精神保健福祉や看護、栄養などの専門的な学部が揃っているのと同時に、名寄市自体の魅力を感じて通っている学生も多いそうですから、今後の名寄市の学生誘致や人口増加にも寄与するかもしれません。
北海道の各市町村は公立大学・私立大学のキャンパスが結構あるので、各大学でこのような返礼品の設定はまだまだ続く可能性があるかもしれませんね。