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フリートーク

新潟県の北越高校のバス事故で思う

本当は違う話を書く予定だったんですけど、今回は急遽、新潟のバス会社の交通事故についてちょっと語ってみたいと思います。

残念ながら高校生の男子生徒のかたが一人亡くなっているし、ケガをされた生徒のかたもたくさんいるので、親御さんは悔やんでも悔やみきれないだろうと思います。

テレビやWebサイトのニュース情報だけなので、筆者も事故の詳細は報道されている通りにしか分かりません。

それを踏まえても、地方だけにとどまらない日本の体質みたいなものが浮き彫りとなった事故だな、と思うのです。

良く言えば柔軟、悪く言えば田舎で杜撰

事故を起こしたバス会社の「蒲原鉄道(かんばらてつどう)」と言うのは、新潟県の五泉市にあります。

そして、このバス会社に運転手付きでバスを1台手配したのが、新潟県の新潟市中央区にある北越高校となります。

この小タイトル通りなんですけど、どちらもまぁ地方というか田舎なわけです。

新潟市は政令指定都市ですけど、人口はどんどん減少中で現在の人口であれば、本来は政令指定都市にはなれません。

北海道もそうですけど、田舎には田舎の付き合いみたいなのがあって、「これ、お願い」「あ~いいよ」という暗黙のやり取りで発生する仕事はたくさんあります。

いわゆる「口約束」ですね。

今回の北越高校→蒲原鉄道の流れも本来なら「仕事の発注」です。

しかし蒲原鉄道にしてみたら、知り合いからお願いされた案件です。

「いつものようにバスを1台頼まれた」と言う感じの依頼に対し、「あいよ」という軽い返事で受けてもいい雰囲気があったのかもしれません。

仮に「発注書をちょうだい」と言ったのに、「いつもと同じだからそれでやってよ。」と言うやり取りがあったとしたら、蒲原鉄道側も北越高校に対してそれ以上の「強要」はできないでしょう。

堅苦しいのは無しで「柔軟」に対応しなければ、逆に今後やりづらくなるかもしれないですしね。

そんな田舎の企業とお客さんのいつものやり取りがそこにはあったのかもしれません。

契約書の話が出てこない

報道ベースから推測するに、お金はいくらになるのか、注文書はいつ頃もらえるのか、などのきちんとした話はおそらくなかったと思われます。

なぜかと言うと、お互いの主張として北越高校側は「運転手付きバス1台でお金を払うつもりだった」と主張し、蒲原鉄道側は「ボランティアだと思ってお金をもらうつもりはなかった」と主張しているからです。

今回の北越高校側からの依頼は、部活動の顧問が自ら蒲原鉄道側にお願いしていたようです。

それであれば、最終的に学校からお金を払ってもらうためにも、正式に「発注書を送付」という手続きを踏んでいなければおかしいでしょう。

「運転手付きバス1台でお金を払うつもりだった」と北越高校が主張した際に、「発注書もこうやって蒲原鉄道に送った」という紙でもメールでも出せる物があれば、北越高校はきちんと発注していた、となります。

しかし報道では何となくお互いに「言った言わない」だけで終わっているので、正式な手続きはなく「よろしく、毎度」の想像ができてしまうのです。

学校の校長もインタビューに応じていました。

その様子から推測すると、校長も顧問から「頼みました、分かった」くらいのやり取りしかなかったのかもしれませんね。

この「なあなあ」な感じは、北海道に住んでいても良く分かります。

確かに堅苦しい手続きなんかを言ったら「今さら何よ」で終わってしまう場合もあります。

ただ人の命を預かる契約の場合は、そうはいかないでしょう。

画面越しに見ると、当事者の誰もが「自分は悪くない」というオーラを出しているのが何だか怖く感じましたね。

一番の問題はココ

さて一番の問題は「蒲原鉄道」と「レンタカー会社」のやり取りです。

ここは突っ込みどころが満載ですね。

  • なぜ蒲原鉄道はバスを持っていなかったのか
  • なぜ蒲原鉄道は運転手を自社で出さなかったのか/頼んだ運転手と面談しなかったのか
  • 蒲原鉄道との使用契約は?レンタカー会社が白ナンバーのバスを貸した理由

順番に見ていきましょう。

なぜ蒲原鉄道は貸せるバスを持っていなかったのか

「蒲原鉄道」というのは、今では完全なバス会社です。

それなのに「運転手付きでバスを借りたい」と言うお客さんの要望に応えられる体勢がなく、レンタカー会社からバスを借りています。

レンタカー会社から来たバスは「白ナンバー(個人用、自社用)」でした。

これは非常に不可解で、「運転手付きでバスを借りたい」と言う要望であれば、営業ナンバーが必須で、バス会社なら当然分かっていたはずです。

レンタカー会社から来たバスのナンバーが白の時点で、「これはダメ」と判断ができなければなりません。

営業ナンバーのそれもバスを自社で抱えるのは大変です。

「高校生の送迎」のためにわざわざ自社でバスを1台確保したくない、と言う思いがあったのか。

これまでも依頼があるたびにレンタカーのバスを、それも白ナンバーで借りていた可能性もありますね。

蒲原鉄道のバス運転手の問題

蒲原鉄道は、レンタカー会社から来たバスを運転する運転手を「営業担当の知人のそのまた知人」にお願いしています。

今回逮捕された人ですね。

しかもこの容疑者は、旅客の運搬に必須の「二種免許」を持っていませんでした。

つまり蒲原鉄道は、この容疑者と面談も何もせずに高校生がたくさん乗るバスを運転させたわけです。

自社の従業員であれば、二種免許は間違いなく持っていただろうし、ドライバーとしての適性も判断できたでしょう。

「知人の知人」だから安心・・では絶対にないはずです。

蒲原鉄道の杜撰な管理が浮き彫りですね。

レンタカー会社との契約

これは報道にもある通り、レンタカー会社が蒲原鉄道にバスを貸す際に、前出の「営業担当」が運転するという話を聞いて、この営業担当の免許証だけを確認しています。

しかし「バスを借りたい」と言ってきたのは「バス会社」の人間です。

普通なら「貸すバスが白ナンバーではまずいのではないか」と不審がると思うし、バス会社の他の従業員が運転する可能性も確認しておきたいところでしょう。

もしバス会社としての契約で、運転する可能性のある人が複数ありそうであれば、レンタカー会社もさすがに「営業担当の免許証」だけでは不十分で、保険の適用範囲など契約を進めていく上で確認する点も多くなると思います。

それなのに「白ナンバー」のバスをバス会社の人間に貸した・・・これは、想像するに蒲原鉄道の営業担当が「自分の個人利用でバスを使う」とレンタカー会社に伝えているとしか思えないのです。

蒲原鉄道の営業担当の思惑はこんな感じですかね。

  • ボランティアだから安い白ナンバーでいいか
  • いちいち会社に通したら面倒だから私個人の契約としよう

「お金をもらわないつもり」が本当だったのかどうかは分かりませんが、本当にボランティアのつもりで動いていたのであれば辻褄は合うかもしれません。

不可解な点がたくさん

一万歩くらい譲って、蒲原鉄道がレンタカー会社から来たバスの白ナンバーに気が付かなかったとしましょう。

それってどういう状況だと思いますか?

そう、容疑者が直接レンタカー会社にバスを取りに行って、その足でそのまま北越高校に向かった場合です。

つまり借りた蒲原鉄道はバスがどういうものかを見ていないわけです。

この辺は憶測ですけどね。

そしてもう一点。

北越高校は同じ新潟市内にある近いバス会社ではなく、なぜわざわざ電車でも車でも一時間くらいかかる五泉市のバス会社に頼んだのか?

北越高校の顧問が元々五泉市の人なのか、顧問と蒲原鉄道の営業担当が身内のような近い関係なのか・・。

「付き合い」の程度の深さと相まって、契約までの時間や処理を短く浅く考えてしまったのかもしれませんね。

(まとめ)口約束は日本の体質

契約社会である諸外国では、金銭が発生する際にまずこういった口約束はしません。

今回の事故が本当に口約束だけで終わっているのかどうかは、報道だけでは判断できませんけどね。

ただ、どうしても単一民族で村社会である日本では、相手に変に気を使って「迷惑をかけないように、手を煩わせないように」という考えが起きがちです。

今回の事故のように「命」それもまだ若い命を預かる場合には、どんなに近しくても付き合いのあるお隣同士でも、契約や確認のような作業は必須です。

田舎で暮らす筆者にもこういうやり取りに身に覚えがあるので、内容によっては十分に気を付けなければなりません。

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