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フリートーク

米価格高騰は減反政策が理由ではない!先人の民意で未来を生きる人が割を食う典型的な例

2025年6月17日

農水大臣となった小泉進次郎氏が米価格高騰問題で、備蓄米を放出して何とか米の値段を下げようとする姿勢を見せて話題を集めていましたね。

政府が保有する備蓄米を随意契約で安く売り渡し5キロ2,000円を維持した、と。

これで自民党の支持率が回復したというので、驚きと言うより呆れてしまいました。

もちろん賢明な国民は、この自民党の流れに呑まれて参院選にそのまま投票しよう・・とはならないと思います。

備蓄米の放出が一時しのぎであるのは誰が見ても分かる通りで、6月10日に発表された追加の備蓄米放出も価格を一時的に下げる効果があるだけで根本的な解決にはならないからです。

なぜ、米の価格が高騰しているのか・・?

それはただ単に、需要に対して供給が追い付いていないからですね。

需要が増えれば価格が上がるのは商取引の基本で、そこに安定した供給があると価格は一定となります。

つまり米の価格を安定的なものにするためには、生産量そのものを増やすしかないのです。

今を生きている私たち国民の怒りはもっともです。

インフレになっているのに政府は増税の嵐で、そこに追い打ちをかけるかのように主食である米の値段が急騰したわけですから・・。

同じように今を生きている筆者が、昭和時代を思い起こしながら、なぜ現代に米騒動が発生したのかを少し探ってみたいと思います。

米価格が上昇!その理由とは

米価格が上昇した時に、言われた理由は以下のようなものがありました。

  • 新米が出れば値段は安くなる
  • 中間業者が買い占めている

需給の問題として「新米が出ていないから」と片付けていた論調がありました。

その年に不足した米は、来年の新米を先に出すだけなので値段には影響しません。

そして中間業者の買い占めも、買い占めというよりは小売店へ卸さなかっただけの話なので、価格を吊り上げる目的ではないわけですね。

「値段が倍ぐらいする!」

お米は簡単に値上がりしない・・と思っていた人が多いのはなぜなのでしょうか。

自民党がやってきた政策

インフレで物の値段は上がっていたのに、日本の米は国内産のため輸入価格の影響を受けにくく値段にあまり影響を与えてきませんでした。

ところが最近はコロナ後にインバウンドが復活して需要が高まり、夏の酷暑などの気候の影響もあって生産量が落ちるなど、様々な要因から需要が大幅に生産量を上回ってしまったため、価格高騰となっているのです。

そもそも米の生産量が上がらない理由は、GHQが絡んでいる「減反政策に尽きる」と思っているかたが多くいます。

実はそうではないのです。

戦時下での米の配給を「食糧管理制度」で調整してきた日本政府は、戦後もこの制度で米を安定供給しようと考えました。

戦後の食糧難やアメリカの小麦戦略により米の消費量は年々減っていました。

しかし「食糧管理制度」を続けていた日本では、国が高い金額で購入した米が、国民には安定的な値段で提供されるようになっていたのです。

しかし当然この制度を運用するためには国も予算を確保しなければなりません。

国が高い金額を払って、米を買っている相手は農家です。

農家や農協は食糧管理制度があるおかげで、自分たちが潤うわけでこの制度を推進している自民党を支持してきました。

しかし国民は、「農家がおいしい思いをしている」、「国は予算を無駄に使っている」と自民党政権を批判した結果、食糧管理制度が廃止され食糧法が施行されます。

この法律が施行された時の内閣は、日本社会党(現社民党)の眉毛に特徴のある村山富市氏でしたね。

これにより以下のように制度が変更されました。

  • 政府の米買い入れの目的は価格維持から備蓄へ
  • 米の価格は原則市場取引による

そうつまり米の価格は、現在市場で自由に決められているので、需要が高まれば価格が上がるのは当然なのです。

昔やっていた政府の管理下で安定的に供給されていれば、世の中で何が起ころうとも生産量を維持しつつ値段も一定にできたでしょう。

しかし制度変更は民意が反映されているので、価格の増減に一喜一憂するのは本来はおかしな話なのです。

確かに国内の生産量を増やすという点では、減反政策は悪手でしょう。

2018年で減反政策が終了しているとはいえ、現在まで農水省によって米の需要予測は発表され目安となる生産量が発表されています。

つまり今でも陰ながら減反政策は続いているのです。

では仮に減反政策を完全になくして生産量を増やせたとしましょう。

それでも結局需給のバランスにより生産量が増えすぎると、米の価格が下がり農家にダメージがあるだけです。

休耕地を起こしてまでその価格競争に耐えうる力を持っている農家がどれだけいるか疑問ですし、そのための補助金や助成金も必要となります。

単純に生産量を上げればいいというわけでもないのです。

長年続けてきた減反政策が今回の米価格高騰の原因なのではなく、国内消費である米を需給に関係なく安定的に消費に回すにはどのようにしたらよいかを議論してこなかったのが、そもそもの原因と言えるでしょう。

このままでは、「値段の高い米」と「安い備蓄米」の2種類が存在する市場となってしまいそうですね。

あの時の民意が自由市場による米の価格高騰を招いているというのは、今を生きている人たち、とりわけ子供たちが残念ながら割を食うパターンと言えそうです。

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