今回は、パソコンで使う音声入力について少しお話していきたいと思います。
スマホでの音声入力は精度も高くて、各アプリなどでは音声による文字入力を行っているかたも結構多いのではないでしょうか。
ただ、今回お話する音声入力は、Windowsパソコンでの使い方になります。
スマホと比較すると、パソコンでの音声入力操作はイマイチ劣る部分もあったのですが、だいぶ精度も上がってきましたし、句読点もスムーズに入るようになりました。
とは言え、どのアプリでも同じ方法で音声入力ができるわけではなく、入力方法にコツがいる場面もあります。
今回はマイクロソフト製品やGoogleアプリなど4つのパターンに分けて、最適な音声入力方法を試してみたいと思います。
パソコンで音声入力は便利なのか?
最初に、この点をお話しておく必要があるでしょうね。
パソコンを使う場合は、キーボードでの文字入力が一般的です。
タイピングが得意なのであれば、音声入力よりもキーボード入力の方が断然早いですし、音声入力の方が時間が掛かるでしょう。
WordやPowerPointなど長めの文章作成が主体であるならタイピングが少し苦手であっても、キーボード入力の方が効率はいいと思います。
では、音声入力を使った方がいい場面というのはどういう時か、と言うとOneNoteなどのノートアプリやメモ帳ソフトにアイデアを書きたい時に、ぼそっとしゃべる独り言の内容をそのまま入力したり、パソコンでの音声通話などで話している内容を議事録的に入力したりする場合に利用できるのではないか、と思います。
また、書く内容がほぼ決まっているのであれば、手を使って入力するよりも話すだけで入力できる音声入力の方が楽な場合もあります。
実際には、入力する内容や目的までの時間制限によっては、どちらの入力を使うかを切り替える形にはなるでしょう。
「どちらの入力方法が極端に優れている」というわけではなく、部分的に音声入力も利用できた方が楽になるよ、という意味で以下にご紹介していきます。
後、音声入力用のマイクはパソコン内蔵のマイクではなく、品質のいいスタンドマイクなどを別途用意した方がいいかもしれません。
安ければ5,000円前後で購入できるものもありますので、以下を参考にしてみてください。
参考パソコンマイク
マイクロソフトのWord/PowerPoint/OneNote/Outlook
基本的に、文字入力が主であるこれらのソフトウェアでは、「ディクテーション」が利用できます。
マイクロソフト製品での「ディクテーション」とは、マイクを使った音声入力だと思っていただいていいでしょう。
無料で使えるWeb版のWordやPowerPointなどでも使えるので、マイクがあれば「ディクテーション」を試してみたいところです。
上の画面は、Wordでディクテーションをクリックしたところです。
録音用のツールバーが表示され、マイクに向かって話すとそのまま音声内容がWordに入力されます。
OneNoteでの文字起こしの使い方は、以下を参考にしてください。
【OneNoteを使いこなす】Windowsで使える「音声の録音」と「文字起こし」の使い方を解説
この「ディクテーション」は、改行や句読点の精度も上がって、「改行」と話すと改行の文字が入力されるのではなく、次の行へと改行してくれます。
また、「、」や「。」はそれぞれ、「読点」、「句点」と話すと句読点として入力されます。
ただ、100%ではないので「読点」と話すと「当店」と入力されてしまう場合もあります。
そこで、「ディクテーション」の設定で、「句読点の自動入力」をオンにしておきます。
そうすると、長い文節を音声で入力しても、ある程度適切に句読点を自動で入力してくれます。
例えば、「明日は天気が悪いと思いますが今日の調子で頑張っていきましょう」と話すと、「思いますが、」と「いきましょう。」と1つずつ句読点が自動入力されます。
マイクロソフトのExcel/メモ帳・その他メモ帳
同じマイクロソフトのエクセルやメモ帳、また、マイクロソフト以外のメモ帳(秀丸やTeraPadなど)は「ディクテーション」が使えないので、「Windows音声認識」を使います。
「スタートボタン」から「Windows簡単操作」、「Windows音声認識」とクリックし、最初の利用であればマイクなどの設定を行って使えるようにします。
エクセルやメモ帳を開き、上部に表示されているマイクアイコンをクリックすると、音声入力が可能となります。
ただし、この「Windows音声認識」は精度があまり高くないので、言葉の候補をいくつか出してきては、上の画面のように『「番号+OK」と言って』と指示してきます。
話すたびに毎回、このウィンドウが出てくると少し面倒くさいですね。
普通に話した言葉でも中々聞き取ってもらえないので、あまりお勧めはできませんが、Windowsに標準付属しているツールのため簡単に利用できます。
ステータスバーの「音声認識」アイコンを右クリックすると「音声認識の向上」メニューがありますが、効果はイマイチかもしれません。
また、「ディクテーション」とは違い、句読点の自動入力などの設定項目はありません。
Googleドキュメント/Googleスライド
GoogleドキュメントやGoogleスライドには「音声入力」があり、マイクロソフトの「ディクテーション」と同じような機能となります。
改行するには「新しい行」と話す、「かっこひらく」で「(」が入力できない、などマイクロソフトの「ディクテーション」とは若干違いがありますが、概ね同じように利用できます。
Googleスプレッドシート/Gmail
GoogleスプレッドシートやGmailのメール作成は、「Voice In」というChromeの拡張機能を使います。
ChromeのWebストアで無料ダウンロードできます。
拡張機能がインストールされると、Chromeの拡張機能ツールバーにマイクのアイコンが表示されます。
上の画面は、「Google Keep」を開いて、拡張機能ツールバーの「Voice In」(マイクのアイコン)をクリックしてオンにしたところです。
画面右に、何やら表示されたこの状態が音声入力待ちの状態となっています。
Googleの「音声入力」よりも柔軟に音声を認識してくれますし、「(」などの記号はマイクロソフトの「ディクテーション」と同じように、「かっこひらく」で入力できます。
「Voice In」の設定を開くと、メニューの中に「音声入力コマンドの一覧」を確認できるページへのリンクが貼られています。
ここを参照すると、「Voice In」を使った時に、どのように話せばどのように入力されるかが一目で分かるようになっています。
(まとめ)あると便利
昔から「音声入力」というのはあるにはあったのですが、中々使える代物ではありませんでした(笑)
今では、スマホなら音声入力の方が早い場合が多いですね。
Lineなどのメッセージアプリでのやり取りや地図で住所から場所を探すときなど、入力するより話した方が早い場面は結構あります。
パソコンの場合、どうしてもタイピングの方が早いので音声入力はあまり使わないのですが、こうやって改めて見てみるとそれなりに精度も上がり、気分やその時の状況によっては音声で入力する場面も増えた気がします。
まぁ、多少のフラストレーションはたまるかもしれませんが、椅子の背もたれに体を預け天井を見つめながら半分休憩状態であっても話した内容が入力されるのは、ただただ「楽だなぁ」と思いますね。