何か作業をしている時や物事を習得・勉強している時にいっぱい詰め込むだけ詰め込むのではなく、少し余計な物を削ぎ落とすと、その後の道が開けるときがあります。
例えば、「インストラクター常駐」を削って、会計もクレジットや口座振替だけにして、スタッフが1人もいない日を作って、色々削ぎ落としてみた結果、安価で24時間稼働できるスポーツジムが人気になったりします。
自分で勉強する場合も、地理などはテキストや参考書などは全部置いて、実際にその場所に行って体験した方が覚えますし、外国語も駅前留学やオンライン英会話など日本であれもこれも取り入れるのをやめて、その国に実際に行ってその国の人とたくさん会話する方がはるかに覚えが早いでしょう。
個人で金融商品に投資するため、証券会社や銀行などを利用しているとそういった金融機関から「あれはいいですよ~」、「これは買いですよ~」という情報はたくさんやってきます。
しかし、これらの情報のほとんどは証券会社や銀行などの金融機関が、客である私たちに買わせるための情報や当たり障りのない無難な情報を提供しているだけで、実際に大手投資会社や機関投資家が注目している業種や銘柄の情報などは簡単には手に入りません。
いらない余計な情報ばかり入ってきますが、それらの情報を削ぎ落して、「本来手に入れたい情報を獲得する」というのは「有料の情報」となる可能性が高いせいか中々できないものです。
とかく、今の世の中は何でも手に入りやすくなったせいか、あれもこれもと積み上げていく傾向にあります。
ビジネスやスポーツのような勝負事の世界では、昔から数字を積み上げていく方に価値を見出す傾向が強いです。
売上高、時価総額、勝利数や得点王、優勝回数などなど実績として評価されるのはどれだけの数字を稼いだか、です。
ホームラン数と盗塁数、一見真逆に見えるものを同時に積み上げていくだけで大騒ぎになりましたね(笑)
しかし、大事なのは調子が良くて数字が積み上がっている時ではなく、調子が悪くて数字が思うように伸びない時に何をやっていたかです。
ここで、何かが足りない、と色々な新しいものを取り入れてみるのは決して悪くはありません。
しかし、熟考した結果、あれが必要ないんじゃないか、これが必要ないんじゃないか、とスリム化するだけで全く違った結果が見えてくる場合もあるのです。
時には、陸上のように今のタイムから0に近づくためにはどうすればいいのか、ゴルフのようにマイナスを大きくするためにはどうすればいいのか。
同じスポーツだって、数字を減らして称賛されるものもあります。
今一度、足し算だけでなく引き算も意識してみると、また違った考え方が湧いたり違った景色が見えたりするかもしれませんね。