テレ東で始まった「教科書にはのっていない〇〇のこと」にロンドンブーツ1号2号の田村淳がゲストとして出演していました。
鈴木福君とアルコ&ピースの酒井健太氏が司会を務める番組で、ゲストを迎えて色々と話を聞く番組となっています。
前半では、田村氏が45歳から通い始めた大学院での話が出てきますが、この時のエピソードが自分も含めたおじさん世代にとって若い世代とのコミュニケーションを考え直すきっかけになりそうだったのでご紹介します。
もし、自分が45歳で大学院に通うとしたら、当然なんですけど周りにいる人たちは俄然若者だらけになりますよね。
田村氏は、同じ授業を受ける若い学生たちとも分け隔てなく会話をし、なんなら学校外での飲みの場にも顔を出したそうです。
そして、年の離れた若い学生たちと距離を縮めるために自分を呼ぶ時には「淳でいいよ」と言ったら、学生たちは遠慮なく「淳」と呼んだそうで、「あ、呼ぶんだ、と思った」と嬉しそうに笑って話していました。
社会人になると、この「学生のような若者と接する機会」というのは段々と失われていきます。
例えば、自分が若い時に会社に入社したとしましょう。
その会社では新入社員たちを集めて仕事のレクチャーを教えたり、入社1年目の若い人たちだけにやってもらう仕事などがあってどちらかと言うと若い人たちばかりで集まる環境の方が多かったりします。
仕事が終われば、学生時代の友人などと会って近況報告などをし、実家に帰ればまだ高校生の兄弟がいて、若い人たちの声を手に入れやすい環境でもあるでしょう。
段々と年を重ねるにつれ、この若い人との会話が自分の子供や甥っ子、姪っ子だけになったりして、簡単に若い世代の声を聞きづらくなっていきます。
そして自分のステータスも上がってくると、周りにいる人も重鎮が多くなり、相談する相手も年相応や同じステータスの人ばかりとなり、子供たちも大きくなってしまったので、若い子や小さい子と話す場面などほぼなくなっていくのです。
年をとってから学生のような若い人、それも見ず知らずの人に声を掛けるのは大変です。
特に、相手が小学生・中学生ともなると40代、50代のおっさんが声を掛けただけで怪しい人に思われるかもしれません。
そのための工夫が必要かと思われるかもしれませんが、これは簡単で「それをおじちゃんに教えて」とお願いすればいいだけです。
ワンマン社長や同族会社など、他人の意見を聞かないような経営者が会社をダメにするのも、幅広い年齢層から意見を聞けなくなるからです。
小・中学生の間で流行っているものやこれから流行りそうなものは、この世代からの意見を聞かなければ、年取ったおっさんやおばちゃんたちがうんうん唸りながら考えても分からないものなのです。
素直に教えを乞えばいいだけなのですが、「会社の経営者だから」とか「名だたる大企業の重役だから」とか余計なプライドが邪魔をして「何の経験もない若造がっ!」という態度で接するから学生側も素直に話してくれなくなるわけですね。
今回の田村氏の話は、そういう若い意見を聞かない人にはお手本のような対応だと思うのですよ。
お笑い芸人として一定の地位を築いた人であっても、若い学生と一緒に混じって「淳でいいよ」や「飲み会に行くよ」など若い人たちの間に溶け込もうとする。
大学院には数少ない同じ世代の人達もいたそうですが彼らとは別に、若い人たちともしっかりコミュニケーションが取れる。
まぁ、そういう人だから「芸能界でも一定の地位を築けた」のかもしれませんけどね。
若い世代を舐めて得られるものなど何もない、と考えている人は要注意です。
最近、若い人と話した記憶をほじくり返してみたら孫しかいなかった・・・と言う場合は、身内以外で若い世代との交流のチャンスを図るように考えてみましょう。