新しいデータを得たら確率を更新し、精度の高い推測を可能にするのが「ベイズ統計」で、18世紀にイギリスの数学者である「トーマス・ベイズ」によって提唱され、その後数式化されたものです。
それと合わせて、データ分析の知識を手に入れられると、ビジネスマンであっても「調査・分析」のスキルを身につけられるでしょう。
そのために持っておくといい資格が「統計検定」になります。
「統計検定」は、4級から準1級までは、日本全国各地で随時開催していて、1級になる毎年11月と決まっています。
統計検定の概要を確認しておきたいと思います。
統計学の基礎が体系的に身につく
統計検定は、統計学の基礎知識を体系的に習得できる試験です。
データ分析を行う上で、統計学の基礎は必要不可欠です。
統計検定の学習を通じて、「データの種類」、「確率分布」、「仮説検定」、「回帰分析」など、データ分析に必要な基礎知識を網羅的に学べます。
ベイズ統計の理解にも役立つ
ベイズ統計は、従来の統計学とは異なるアプローチを取りますが、統計学の基礎の上に成り立っています。
統計検定で統計学の基礎をしっかり身につけられれば、ベイズ統計の考え方も理解しやすくなります。
実践的なデータ分析能力が身につく
統計検定では、単に知識を問うだけでなく、実際のデータ分析問題が出題されます。
過去問などを通して学習すると、実践的なデータ分析能力を身につけられるでしょう。
データ分析スキルの証明になる
統計検定は、日本統計学会が主催する公的な資格試験です。
統計検定に合格すると、データ分析に関する知識やスキルを客観的に証明できるので、就職や転職の際にも有利に働く可能性があります。
また、独立起業する場合にも統計の知識を有しているとアドバンテージになると考えます。
レベルに合わせた試験区分
統計検定には、4級から1級までレベルに合わせた試験区分があります。
データ分析初心者の方は4級(中学卒業レベル)から、より高度な知識を身につけたいかたは1級を目指すとよいでしょう。
ビジネスパーソンは、2級(大学教養課程レベル)の取得を目指したいところです。
実務でのスキルまでは身に付きませんが、基本的な統計学の知識を学べます。
主な内容としては、以下のようなものがあります。
- 確率モデル
- 推測統計
- 線形モデル
検定2級レベルになると、マーケティングや営業分野で様々な市場予測から高度なデータ分析・収益予測などができるようになります。
学習教材が充実している
統計検定の公式テキストや問題集が充実しており、独学でも学習しやすい環境が整っています。
また、統計検定対策講座も多数開講されており、効率的に学習を進められます。
統計学初心者であれば、「統計検定3級(高校卒業レベル)」から学んでみるといいでしょう。
3級の過去問題を自分で解いてみて、理解ができているようであれば2級の過去問題を使って合格を目指してみます。
3級の難易度はそれほど高くないですが、統計学専門の用語が結構出てくるので、慣れないうちは難しく感じる部分もあります。
データ分析コミュニティに参加できる
統計検定合格者や学習者向けのコミュニティに参加して、情報交換や交流ができます。
データ分析に関する最新情報を入手し、同じ目標を持つ仲間と切磋琢磨できるでしょう。
(まとめ)情報が不確実な時代に
AIやDXが発達した現代では、新しい情報を取り入れながら判断を更新していくスキルが必要となります。
データ分析は、マーケティングなどにも必須でWebサイトへの流入がどのような経路でどのようなキーワードで行われたかを細かく調査する際に役に立つでしょう。
デザイン知識やITパスポートなどの技術者などの資格も人気がありますが、ぜひ統計学の資格も視野に入れてみてください。