世の中に「ハラスメント」という言葉が浸透したのは、平成が始まった1989年ですからもう35年以上も前になります。
ハラスメントが流行り出した頃、筆者はまだ中学生だったためにその実態がよく分からず、「嫌な思いをしたために訴えた人がいる」という程度のものでしかなかったのを覚えています。
今では日常的な言葉となりましたが、ニュース等でもっともよく聞くハラスメントと言えば以下の3つではないでしょうか。
- セクシュアルハラスメント(セクハラ)
- パワーハラスメント(パワハラ)
- マタニティハラスメント(マタハラ)
この中では、「マタハラ」が一番新しいかもしれませんが、「セクハラ」は主に女性、「マタハラ」はほぼ100%女性が受ける嫌がらせですね。
これらのハラスメントは「いじめや嫌がらせ」というよりも「犯罪」に近い場合がほとんどなので、公の場でも会社内などでも発覚した際には特に厳しく処罰される傾向にあります。
実は現在では、この「ハラスメント」に多くの種類があるのをご存じですか?
「えっ、そんなものまで・・・」
と加害側とされる立場の人に少し同情したくなるような場合もあります。
カテゴリー別に分けて少し探ってみましょう。
性的なハラスメント
ミルハラ
これは、実際に触られたり行為を要求されたりするわけではないのですが、じろじろ体を見られた時など不快な思いを感じた際に「ミルハラ」と主張するそうです。
おそらく女性が訴える場合が多いのでしょうけれども、例えばミニスカートを履いていたり、体の線が分かるような服装をしていたり、指摘された人の中には「思わず目が向いてしまったんだよ!」というかたもいるのではないでしょうか。
他人事みたいに言っていますが、もちろんわたくしにもあります。ミルハラとは言われていませんが(笑)
そのため、この「ミルハラ」には「ミセハラ」という逆のハラスメントが存在しているという珍しいパターンになります。
つまり、見せられた側も「目のやり場に困る(けどつい見てしまったんだよ)」というハラスメントとしての主張をしたいわけですね。
チェリハラ
「チェリハラ」って何のハラスメントか分かりづらいですが、これは性的経験のない人(チェリーボーイ)をからかった際に言われます。
昔は(と昔を持ち出して比較するのがいいのかは分かりませんが)、それをネタにして「ふん、残念だな。お前らにはもう楽しみがないだろー!」と開き直っている輩もいたような気がしますけどね。
つまり、チェリーを馬鹿にされても、受け流せてなんなら絶妙に返せる人もいたわけです。
「こんなの一々ハラスメントにする?コミュニケーションで何とか解決できないもんかなぁ」と感じてしまいませんか?
「誰でもみんなチェリーな時代があるんだから気にするなよ。」
「気にしてねーわ。今はまだ俺を包んでくれる女神を待っているだけだ」
のようなやり取りで済まないものなのか・・・。
はい、皆さん気を付けましょう。
こうやって正論のようなものを振りかざすと「ロジハラ(ロジカルハラスメント)」になるそうです(苦笑)
職場でのハラスメント
職場には色々な人がいて、嫌な上司もたくさんいるかもしれません。
しかし、これも「ハラスメントになる?」と思うものもちらほら・・。
フキハラ
不機嫌な態度を取られたり、ため息をつかれたりなど不快な気持ちにさせられる。
キボハラ
パソコンのキーボードを叩く音が激しかったり、マウスのクリック操作が力強かったり、周りの人に不快な思いをさせる。
ジタハラ
本人の意思で仕事を続けているのに、定時に退社をするように要求される。
テクハラ
パソコンやスマホの操作が詳しくない人に、「それも分からないの?」など嫌な思いをさせる。
”しょうもない”ようなハラスメント
個人的にはなんか許してやってほしいレベルのハラスメントです。
ハクハラ
これは、自分が人前で話している時に、部下などに「ここは拍手だろ~ガハハ。」と拍手を要求するとハラスメントだと言われるそうです。
内容構わず要求されるのが該当するのだとか。
ネコハラ
リモート会議などで相手の背後に飼い猫が映るとハラスメントになるそうです。
猫嫌いな人であればしょうがないかもしれませんが、画面上に映っているだけですからねぇ・・・。
「嫌いな上司だとその飼い猫も嫌いになる」という意味なのか、「嫌いな上司の日常を見たくない」という意味なのか・・。
とにかく、ネコハラがあるのでリモートワークが多いかたは気を付けましょう(笑)
シメハラ
飲み会の終わりに、「シメはご飯だろ!」と強要するとハラスメントになるそうです。
今の時代、飲み会に誘った時点でなんか言われそうですけどね・・・。
なすり合いのハラスメント
もうこれはどう見てもハラスメントのなすり合いにしか見えないものまであります。
ハラハラ
何んでもかんでも「それはハラスメントだ!」と主張する人を言います。
これは上司などの立場の人が部下を注意という目的の指導をしても「パワハラだ」と言われるようになる可能性があります。
「ハラスメントハラスメント」というわけですが、ドラえもんの秘密道具でこれがあれば他には何もいらない、と言われる「もしもボックス」と同じですよね。
これさえ言っとけば、すべてハラスメントになるかのような・・。
ホワハラ
最後にこれはもう本当に笑うしかありません。
「ホワイトハラスメント」。
「しかるべき時に注意をしてくれなかった」など上司が配慮を見せて自分の成長が削がれた際に言われるそうです。
だからと言って厳しく指導すると「パワハラ」だと認定される・・。
”じゃぁ、どうせぇっちゅうねん!”
(まとめ)ハラスメントの増え方が草
「セクハラ」、「パワハラ」、「マタハラ」の3つは本当に問題だし、女性の社会進出を舐めたようなところがあるので厳しく追及してもらっていいと思います。
でも、中にはコミュニケーションで解決できる問題や、自分が少し対応を変えればそれで済んでしまうような問題もあるでしょう。
「ネコハラ」なんて正にそれで、強要されているわけではなく、ただ画面に猫が映っただけで騒ぐわけですから、自分が気にしなければいいだけですよね。
自分の気にくわない事象が発生した際に、もし「ハラスメント」の一言で片づけている場合は今一度よく観察してみましょう。
自分の中だけで解決できるのに、むやみに「ハラハラ」だと主張すると、さらに相手から「ハラハラと言われたハラスメント」を訴えられるかもしれません。
お互いの主張が平行線にならないように気をつけたいものですね。