日本だと海のない地域に住んでいる住人たちを「海なし県で暮らす人」と言われますよね。
埼玉県で育った筆者は、それはそれはことあるごとに「何もない(ダサいたま)」とよく言われたものです。
その理由の一つに「海がない」というのがあります。
埼玉県人にとってはなくて当たり前の生活をしているわけですからとやかく言われる覚えはないのですが、「海あり地域」で暮らす人たちからすると日常の景色に海があるのはやはりいいものらしいです。
そのような話を結構聞いてから、現在の北海道暮らしになりました。
おかげさまで2階の窓から遠くに海が見えるのは当たり前の生活になりましたが、海があればあったで特に何とも思わなくなるものです。
ま、まぁ最初はテンションが上がりましたけど(笑)
日常に海があるのは確かにいいものですが、なければないで埼玉にもいいところはたくさんあるのですよ。
海なし県はいくつ?
さて、「海がない=埼玉」があまりにも有名ですが、日本の都道府県で海岸線を持たない地域がいくつあるかご存じですか?
実は、首都圏内には他にも3つの県があり、全部で8つの県が「海なし県」となっています。
- 埼玉県
- 栃木県
- 群馬県
- 山梨県
- 長野県
- 岐阜県
- 滋賀県
- 奈良県
海なし県と言えば埼玉県と言われるほどクローズアップされがちですが、実は「海なし県」は「空港なし県」でもあります。
上記の内、空港があるのは「長野県」だけですね。
どのエリアも都市部に近いので、空港の必要性がないところが多いからでしょうね。
日本で唯一
これは、以前にも当サイトで書いたのですが、日本の海で唯一の称号を持っている市町村名があります。
それは、北海道の「八雲町」という場所になるのですが、何の称号を持っていると思いますか?
日本の北側には日本海が、南側には太平洋という海がありますよね。
実は、「八雲町」はこの両方の海に接している唯一の市町村になります。
左側が日本海、右側が太平洋になります。
平成の大合併で一つの町になったので、このような接し方が実現したのですが、太平洋側から日本海側まで直接走るには唯一の山道を通る必要があり、「同じ町なのか」と思うくらい遠くてびっくりします。
世界で2つの国だけが持つ称号とは
さて、日本の海事情も探ると色々な発見がありますが、「海なし県」はまだ可愛い方かもしれません。
同じように探してみると、海外では「国が丸ごと海に接していない」という「海なし国」というものも存在します。
ユーラシア大陸の内陸国やアフリカ大陸、南アメリカ大陸にも「海なし国」がありそうですね。
では、標題の「世界で2つの国だけ」というのは何を指していると思いますか?
それは、この2か国だけ「海なし国」であると同時に、「隣接国もすべて海岸線を持たない国」といういわゆる「二重内陸国」となっているのです。
Googleマップを見ても中々気が付かないと思いますが、1つはそこそこ大きい国土をもっている中央アジアの国、もう1つは縮尺を大きくしないと表示されないヨーロッパの小さな国です。
正解は、「ウズベキスタン」と「リヒテンシュタイン」です。
ウズベキスタンの隣国「タジキスタン」や「キルギス」も内陸にあるのですが、この2国は隣国が中国なので二重内陸国になりません。
西側の隣国カザフスタンに接している「カスピ海」は「海」と付いていますが、これは湖なので海岸線にはなりません。
つまり、どの方向を向いても海岸線を持つ国に行くには、必ず隣国のさらに隣の国となるのがウズベキスタンなのです。
同じくリヒテンシュタインは「スイス」と「オーストリア」の間にある非常に面積の小さな国です。
この国も海岸線を持つ国に出るには、必ず隣国のさらに隣の国に行かなければならないのです。
海のある場所に行くためには、パスポートを2回提示する必要がある・・。
それに比べれば、「海なし県」の筆頭である埼玉県など全然ましな気がしますね(笑)
(まとめ)海に行くには広いな
小学生の頃に「海は広い~な~大きい~な~♪」と歌っていましたが、海まで行く距離も広くて大きい国があるというわけですね。
海がないと馬鹿にされる県民の皆さんは、ウズベキスタンとリヒテンシュタインのような国があると教えてあげましょう。
それらに比べれば、「海のある県のようなもの」だと胸を張って言えると思いませんか?