ちょっと知り合いの車整備工場でのお話をしたいと思います。
この工場には、筆者の経営する会社で使用する業務用車両とプライベート車両のメンテナンスを頼んでいて、工場の経営者とはお互いの敷地をよく熟知している仲となります。
このかたをSさんとでもしておきましょう。
Sさんが営んでいる整備工場の場所は町中ではあるものの、とある砂利道に入ってから500mくらい進んだ先にあり、周辺にはほぼ民家がなく、あるのは他の自営業の人たちが使っている倉庫や資材置き場くらいとなります。
工場の裏手には小さな川が流れ、その上流側の方にはもう山が見えています。
町中よりも少し気温が寒くなるくらい少し奥まった場所なので、ちょっとした隠れ家的な要素を含んでいるのです。
そして田舎が好き、隠れ家が好きな人にとっての素晴らしい場所は、盗人にとっての盗みやすい場所でもあります。
このSさんの工場は、夜など人が帰った後でも工場前にいらなくなったタイヤやホイールが結構な量で積んでありました。
人が来るような場所でもなかったので、ずっとその形で業務を続けてきたのです。
2年程前くらいだったでしょうか。
これらの積んであるタイヤなどが盗まれるようになりました。
大きさなどもまちまちなので、一般人が自分の車のために拾っていくというわけではもちろんないでしょう。
売れば現金となるのを見越して、どこかの誰かが窃盗目的でやってくるのだと思います。
初めて盗まれる数日前に、外国人が何やらやってきて質問するなどの雑談をしていったそうですから、こういった外国人の窃盗集団なのかもしれません。
その後、積んであるタイヤなどのそばに日本語と英語で「カメラで撮影中・警察に相談中」という張り紙を張ってからしばらく盗まれなくなりました。
しかしここ最近、その疑わしい外国人たちの仕業かどうかは分かりませんが、また盗まれるようになったそうです。
というのも「カメラで撮影中」の部分がまぁ、何と言うかいわゆる「ダミー」だったので、盗んでいる方もそれに気が付いたのかもしれません。
そこで今回の窃盗騒ぎから、とうとうSさんは「実際にカメラを仕掛けて監視をしよう」という考えに至ったのです。
いざカメラを設置し、無事に稼働し始めたのを確認し、カメラが捉えた動きに反応してしっかりSさんに通知が来たのも確認しました。
そうやって運用を開始してから、実は少し怖い出来事が2つありました。
1つは、タイヤなどが「ある状態の動画」と「なくなった状態の動画」の間に「盗んでいく動画」がまったく録画されていない点です。
そしてもう1つは・・・タイヤなどが置いてあるその前には「誰もいないはず」なのに、録画が始まって何かを捉えている点です。
何が起こったのでしょうか?
盗んでいく映像がない
監視カメラは動体検知で、録画が開始するとスマホに通知が入るようになっています。
通常は、それほど物が動くような場面は少ないそうです。
それでも鳥がやって来て少し歩いたり、野良猫やキツネが歩いたりすればそれらを検知して録画が始まるようなので動作は正常なわけです。
さらに暗視カメラなので、もちろん夜でもきっちり映りますしね。
それなのに・・・・。
誰かしらがやって来る映像も、タイヤなどを盗んでいく映像も撮れないのですよ。
タイヤなどが「ある状態」と「ない状態」の間は結構時間幅があるのですが、その間の映像は一切なく、「ある状態」の次に何かが動いて検知した映像を確認すると、もうタイヤなどがなくなっているそうなんです。
しかもカメラの死角に隠れられるような場所もありません。
この場合、考えられるのは2つあり、1つは検知されないようにカメラの前でもの凄くゆっくり動いている可能性です。
ただタイヤやホイールのような少しかさばって重たいものをゆっくり動きながら運べるものなのか、どこかで「動いた」と認識されるリスクは高くなるので、中々考えづらいかもしれません。
もう1つは、フラッシュライトのような光を監視カメラのレンズに当て、録画を妨害している可能性です。
窃盗犯グループで作業を分担し、誰かが監視カメラのレンズに光を当てる妨害をしておきながら別の人間がタイヤなどを運んでいるか、となるわけで、こちらの方がまだ可能性はありそうですね。
何か検知しているのに実体が見えない
これは筆者とSさんでお互いに話をしていながら、「幽霊?!」という結論で落ち着きそうになってしまい、最後に「まさかね」となりました。
この監視カメラの性能で、何か動きを捉えた時にそこに焦点が当たるような感じになります。
検知後にスマホに来た通知からすぐに動画を確認したそうですが、何も映っていなかったようなんです。
結局何を捉えたのかが分からず、そのタイミングでタイヤなどが盗まれていたわけではないとしても、何か引っかかる感じがしたそうです。
そういった意味不明な動画も取れ、数日間の動向をチェックしてみたものの、とうとう盗んでいく人の姿は確認できませんでした。
この2つの話を統合すると・・・
窃盗の現場の動画が撮れないのに、確実にタイヤなどが持っていかれている。
そして動くものがないのに、何かを捉えたかのように無人の場所を録画している。
「幽霊か透明人間がタイヤなどをどこかに運んでいる?」
引き続き現場では録画をしているので、何か進展があったらご報告したいと思います。

