北海道の「小樽市」と言うと観光地としても人気の場所で、北海道の道南の端に住んでいるかたでも「札幌」や「小樽」というのはちょっと車で5時間ほどかけてお出かけに行く人気のエリアでもあります。
その小樽で、往年のファンだったミュージシャンからSNSアカウントに来たメッセージを信じてお金を振り込んでしまった「ロマンス詐欺」が発生したようですね。
SNSというのは「フェイスブック」で、そのアカウントに来たメッセージを信じてしまった被害者は、60代の女性になります。
一昔前なら「60代がフェイスブックアカウントを持ってたの?」となりますが、フェイスブックが世に出始めて使いだした頃が40代くらいだったこの女性にとっては、扱いが難しい話ではなかったのでしょう。
それなのに、この偽メールを信じてしまったというのです。
2024年7月頃、この女性のアカウントに自身が大ファンだったミュージシャンから一通のダイレクトメッセージが届きました。
その内容は、「ライブ中に一目惚れをした」という恋愛感情を匂わせる内容だったそうです。
”おいおい、この女性がライブに行ってなかったらどうするつもりだったんだ?”
と思ったのですが・・・・
おそらくフェイスブックにライブに行った時の写真でもアップしていたのでしょう。
なんと、この女性はこの本物のミュージシャンのライブに行っていたというのです。
偽メッセージを送ってきたアカウントは、全然ミュージシャン本人の物ではなかったそうですが、ライブに行ったタイミングもあってか、女性は信じ切ってしまったようですね。
そこからLINEのやり取りが始まり、「自分と会うためにはプライベートパーティーを開いてほしい」と持ち掛けてきました。
そして、「パーティーを予約するための必要な金額を支払ってほしい」と言われ、そこからさらにマネジメント担当者とのやり取りが始まったのだとか。
最終的には、パーティーの予約費用として8月6日から11月12日までのパーティー費用として835万円をだまし取られたようです。
なぜ発覚したかと言うと、追加で飛行機代や宿泊代のための720万円を請求されたからで、そこで偽ミュージシャンアカウントのLINE電話に電話を掛けてみると、「なぜ電話を掛けてきた?」と叱責されたために不審に思って警察に相談したというわけです。
いつも当サイトでは、投資詐欺について警鐘を鳴らすために記事にしているのですが、今回はロマンス系ではあるもののやはりクリスマス前後から年の瀬にかけては詐欺も増える可能性があると思って紹介してみました。
さて、このようなロマンス詐欺の場合、投資詐欺と唯一違うのは「偽物であると気が付きやすい」点ですね。
本物のミュージシャンが誰かは明かされていませんが、いわゆる「なりすまし」ですから本物の行動を追われてしまうとすぐに何かがおかしい、と気が付くのです。
今回も被害額は最初の835万円で済んだ・・と言っていいのか分かりませんが投資詐欺のように金額が積み上がる前に警察へと駆け込んでいます。
詐欺者側も偽物とすぐにバレるのを分かっていると思われるので、3ヶ月分という長めの期間のパーティー費用で一括で払ってもらえそうな金額を請求しています。
おそらくその調子で騙されてくれれば同じくらいの金額を、という形で追加の飛行機代などの720万円を請求したのでしょうが、この時点でバレてしまったというわけですね。
有名人をかたったロマンス詐欺というのは、相手も同じSNSアカウントであれば、いくつか確認の方法がありますよね。
例えば今回のフェイスブックで言えば、「アカウントに認証バッジが付いているか」や「投稿の内容を隅々確認したか」を確認すると分かったかもしれませんが、ロマンスの怖いところは舞い上がってしまった気持ちと嘘でも信じたいという願望で詐欺かどうかを見抜けにくくなってしまうところです。
SNSなどにやってくるダイレクトメッセージが特に有名人を語っていた場合は注意しましょう。
その有名人のコンサートや握手会など「何かのイベントでその有名人と同じ空間にいた」ような投稿をオープンに披露した場合、詐欺者はその有名人になりすましてコンタクトしてくる可能性があります。
相手が誰かのなりすましになっている以上、投資詐欺よりも見抜きやすいはずなので、突然やってきたアカウントであっても安易に信用しない方がいいでしょうね。