【BASEとSTORESで比較】実際のネットショップ運用まで考えるならどちらのサービスを使う？

今日は、ネットショップで実際に運用していく方向で考えた場合に、「BASE」と「STORES」のどちらを使うかについて語ってみたいと思います。

ネットショップを構築するサービスは他にもありますが、無料プランでも商品登録数が無制限なので色々試せるのがこの2つのサービスになります。

どちらがいいかと言うと一長一短なのですが、それほど差がないこの2つのネットショップサービスにおいて、「差を感じさせる4つの項目」だけに絞って、それぞれのメリットとデメリットを比較してみたいと思います。

なお、以降の説明では「myshop」というショップ名でアカウントを作成したものとします。

独自ドメイン

ネットショップ構築サービスでアカウントを作成すると、自分のネットショップを公開できる「ショップページのアドレス」が割り当てられます。

「BASE」、「STORES」とも、「myshop」というショップ名がサブドメインとなり、後はそれぞれのサービスが持っているドメイン名となります。

しかし、他のショップも「BASE」、「STORES」が持っているドメインを使うと、「https://ショップ名.thebase.in」や「https://ショップ名.stores.jp」のように、URLに独自性がなくなり同じサイトのまとまりのように見えてしまいます。

そこで、「自分のショップに独自ドメインを設定したい」となるわけですが、この独自ドメインの設定においては、「BASE」「STORES」とも一長一短です。

「BASE」は、既に持っているドメインのサブドメインを無料で設定できます。

例えば、「myshop.com」という独自ドメインを既に持っていたら、「zakka.myshop.com」のようなサブドメインをショップのアドレスに割り当てられるのです。

サブドメインは契約しているレンタルサーバーの契約プランにもよりますが、無料でサブドメインを複数作成できるプランを用意しているところがほとんどだと思います。

もし、独自ドメインを持っていない場合は、新規で取得してからそのサブドメインを「BASE」に設定する必要があります。

一方、「STORES」で独自ドメインを設定する場合は、必ずショップ用の独自ドメインを「STORES」内で購入する必要があります。

もし、ドメインを既に持っている場合でも「STORES」内には持ち込めません。

まとめると以下のようになります。

ショップに独自ドメインを使いたいが、現状、独自ドメインを持っていない場合を例にするとそれぞれのサービスで以下のようになるでしょう。

ショップサイトに関連したハウツーサイトや実際の使用感を記事にしたサイト、運営ブログなどを併用して運用したい場合を例に考えると、それぞれのサービスで以下のようになるでしょう。

無料プランで色々お試しした結果、「よしっ！このままショップ運営を続けるぞー」と決意したのであれば、やはりショップ用の独自ドメインは取得しておいた方がいいでしょう。

その場合に、料金や今後の運営を踏まえてどのように考えるか、ですが、既に独自ドメインを持っていてそのサブドメインをショップで使ってもいい、と考えられるのであれば「BASE」の方がいいかもしれません。

とりあえず、ショップは無料プランのまま色々テストも続けられますし、余裕があれば新たなサブドメインで関連サイト・補足サイトを作成する、という流れになるかと思います。

もし、独自ドメインを持っていないのであれば、「STORES」の有料プランを契約してしまってもいいかもしれません。

「BASE」で既に持っている独自ドメインのサブドメインを使った場合、このドメインは自分で更新費用を払っていく必要があります。

それと比較すると、「STORES」の有料プランを契約する方が金額は高くついてしまいますが、ドメイン更新や管理の手間がなく、またショップの有料プランに切り替わった方が俄然ショップ運営に対する情熱が変わってくる可能性もあります。

先に書いた通り、「独自ドメイン」に関してはどちらのサービスも一長一短ですから、上の比較を参考に現在のご自身の状況で考えてみてください。

ショップロゴ

さて、独自ドメインだとどちらを選ぶか中々決めづらいですが、この「ショップロゴ」においては「STORES」の方が有利かもしれません。

と言うのも、「BASE」はロゴを消すために月額費用がかかり、「STORES」はロゴを消すためには有料プランに切り替えるだけで済むからです。

BASEのロゴ

STORESのロゴ

「BASE」は有料プランに切り替えても、ロゴを消すために、月額500円程の費用を上乗せしなければならないのです。

上の画面のように、画面右上に小さく表示されるので、気にせず載せたままにしているショップも多く見られます。

しかし、長くショップ運営をしていこうと思った時に、「BASE」のロゴははっきり言って邪魔になるかもしれません。

それであれば、「STORES」の有料プランの契約だけでロゴがすべて消えてくれた方が、なんとなく気持ち的にもスッキリするかもしれませんね。

ショップ内のデザインカスタマイズ

ショップ自体のデザインを決めるテンプレートもそうですが、商品ページのカスタマイズ性は「BASE」の方が色々と設定できます。

上の画面は、「商品説明カスタムApp」を追加して、商品説明に「動画」や「画像」、「スライドショー」などを挿入できるようにしたところです。

ちなみに、「BASE」はショップに付け足したい機能を「Apps」と呼ばれる一覧から後付けで追加していきます。

「商品説明カスタムApp」もこの「Apps」の内の1つなのですが、商品ページを説明文章以外で彩りたい時に使用すると便利な機能となります。

他にも、送料の設定や配送日指定、商品のカテゴリ作成などもこの「Apps」をショップに組み込んで使用します。

ショップに機能を追加したり外したりが簡単にできるので、カスタマイズ性が高くなるわけです。

一方、「STORES」は、ショップのトップページに動画や画像を挿入できますが、商品ページ内での商品情報を色濃くお伝えするのは難しいかもしれません。

商品登録ページで入力できる内容は、あらかじめ決められたフォーマット内のみとなります。

ショップのトップページは、上の画面のように動画や画像、コラムなどを追加できるようになっています。

ショップ全体のデザインを決めるテンプレートも、「BASE」では無料・有料テーマとも豊富にありますが、「STORES」では無料で使えるテンプレートが48種類だけとなっていて大幅なカスタマイズはできないようになっています。

最初のお試しで動かしている間は、ショップのデザインにこだわる必要はないかもしれません。

しかし、本格的に運営していこうと思ったら、デザインにも気を配りたいところです。

「STORES」はカスタマイズができない分、シンプルで使いやすいのかもしれませんね。

ショップのデザインについてもオリジナリティーに富んだものを求めるのであれば、必要な「Apps」を追加していきながらカスタマイズしやすい「BASE」の方がおすすめかもしれません。

決済費用

さて、最後は「決済費用」について見ていきたいと思います。

この「決済費用」というのは、商品が売れた後のお話になります。

商品を購入したお客さんがクレジットカードやPayPalなどで購入した場合の売り上げから差し引かれる手数料を言います。

では、両者を見比べてみましょう。

一部支払い方法によっては、料率が上がるものもありますが、まぁ1商品売れるとだいたい上の手数料率を持っていかれます。

「BASE」は、有料プランの月額費用が相当高いので、月の売上がある程度見込めなければフリープランから脱却はできないかもしれません。

フリープランの場合で、1,000円の商品で利益が300円ほどの商品が売れたとしましょうか。

この場合、手数料として「6.6%+40円」を取られるので、手数料が106円かかります。

したがって、実際の利益は「194円」となります。

利益率が悪い商品ばかりだと「BASE」のフリープランでは少しきついかもしれませんね。

一方、「STORES」の方は有料プランに切り替えても、月額の安さと手数料率の加減がちょうどいい感じです。

おまけに有料プランにすれば独自ドメインの取得費用と今後の更新費用が無料になり、「STORESロゴ」も非表示になりますしね。

(まとめ)どちらがいいのか・・

さて、4つの項目に絞って、順番に見てきたわけですが・・・。

デザインのカスタマイズの部分だけを見ると「BASEの方がいいのかな」と思ったのですが、ここまでの全体で見てみると「STORESの方に分があるのかな」と思えてしまいますね。

商品登録はどちらもフリープランで無制限にできますし、上に挙げた4つの項目以外の機能としても似たり寄ったりです。

書き終わればどちらかに優劣が付けられるか、と考えていましたが「絶対にこっちがいい」と決め手になるものはありませんでしたね。

金銭的に余裕があるのであれば、やはりショップ構築サービスの機能がより充実している「カラーミー」や「makeshop」などを選択するべきかもしれません。