冷蔵庫と会話をしたんですよ。
あぁ、いや・・もちろん頭がおかしくなったわけではありません。
最近の冷蔵庫は、家庭内のネットワークに組み入れると、機能として家主やその家族たちと会話ができるようになっているんです。
いわゆる「IoT(Internet of Things)」というやつですね。
12年ほど使った冷蔵庫がこの度とうとう壊れまして・・。
とうとう、「IoT」を身近に感じるデバイスを手に入れて、設定後に早速話しかけてみたわけです。冷蔵庫に。。。
それで言えばテレビだけは、一足お先にインターネットに接続していました。
「YouTube」をテレビで見たり、スマホ検索したメディアコンテンツを「Chormecast」経由でテレビに映して視聴したり、と。
でも、やっぱりインターネットを見たり、動画を見たりと言うのはパソコンやスマホの延長線上な感じがするので、テレビをネットワークに組み入れても「IoT」というものをあまり意識してはいませんでした。
まぁ、自分の小学生時代にはどこの家庭にもあった『ガチャガチャ』とチャンネルを回すタイプのテレビたちから比べれば、それはもう全然違う物体なんですけどね...。
しかし、冷凍・冷蔵・製氷のためだけに24時間365日フル回転している働き者の冷蔵庫がですよ。
ついに、無線接続して人体を感知するセンサーを搭載して、話しかけられれば答えるようになったなんて、昭和を生きた人間からすればやっぱり隔世の感がありますねぇ。
「IoT」という言葉が世の中で聞かれるようになってから随分と月日が流れましたが、我が家にもようやくこの「IoT」を享受する瞬間がやってきた、というわけです。
というわけで「IoT」をさらっとおさらいしつつ、今回は冷蔵庫の買い替えで考えた心の内や、冷蔵庫とどんな内容の会話をしたのかを語ってみようと思います。
「IoT」をもう一度おさらい
今では当たり前に聞くようになった「IoT」ですが、ここでもう一度おさらいしておきましょう。
「IoT」の具体例を挙げると、以下のようになります。
- スマート家電
- 農業
- 健康
- 産業
スマート家電
例えば「IoT」を活用したスマート家電は、『スマートテレビ』、『スマート冷蔵庫』、『スマート照明』などです。
やっぱり、スマート家電の「IoT」としては、テレビや冷蔵庫などがぱっと思いつきますね。
後は、”おやすみ”と言ったら、消えてくれる照明なども「IoT」となります。
これらのデバイスは、インターネット経由でスマートフォンやコンピュータと連携し、リモートから制御できます。
今回購入した冷蔵庫には付いていない機能だったんですが、家族が遠隔地に住む高齢の親を見守る「見守り機能」という物もあるらしいですね。
通信が不得意な方にとっても、スマートフォンを使って簡単に操作できるので、とても便利です。
農業
農業では、土壌センサーや天候センサーを使って農作物の状態をモニターしてくれます。
これにより、水や肥料の適切な供給を確保し、収穫を最適化できます。
最近では、「アグリテック(アグリカルチャー+テクノロジー)」とも呼ばれていますね。
ビル・ゲイツが大量の農地を取得して農業に力を入れているのは周知の事実でしょう。
健康
健康モニタリングにも使用されます。
例えば、心拍数モニターや血圧計があります。
これらのデバイスはデータを収集し、医師や看護師と共有できます。
通信部分はデバイス自体が行うため、患者にとっては操作が簡単です。
産業
工場や倉庫では、IoTセンサーが機器の稼働状況や在庫を監視し、生産効率を向上させます。
通信は自動的に行われ、適切なデータが管理者に提供されるので、工程の削減もしくは人件費の削減にも役立っていますね。
冷蔵庫が壊れて本当に必要なものとは
今回壊れた冷蔵庫を購入した12年ほど前(2012年ころ)の世界に、「IoT」のようなスマート家電は簡単には見つけられなかったと思います。
せいぜい省エネ対応だとか、チルドルームや急速冷凍の充実とか、そういう機能性に多少の差はあったものの、「通信」や「対話」を意識するようなものではなかったです。
今回、たまたま購入した冷蔵庫に「通信機能」が付いていましたが、この冷蔵庫が後々故障した時に、この「通信」できる力が必要になるかというと・・・
おそらく必要ないでしょうね。
だって、そんな時に冷蔵庫と「献立相談」で会話したり「特売情報」を教えてもらったりしても、しょうがないですからね。
冷蔵庫が故障した時に『今、何が一番必要か』と考えた結果、それはやっぱり「代わりに冷やしてくれる冷蔵庫」だったんですよ。
冷蔵や冷凍で保存できずに辛いこの状況を乗り切るには、当然「正常に動いてくれる冷蔵庫」が欲しいわけです。
二世帯住宅などの大家族でもなければ、冷蔵庫が2台以上ないでしょうし、通常、冷蔵庫の替えを用意している家庭は少ないと思います。
冷蔵庫が1台しかなかった我が家では、珍しく8月の月末でもまだまだ暑かった今年の北海道で、最大のピンチを迎えました。
その日のうちに某有名電気店に行き、新しい冷蔵庫を20万ちょっとで購入するも、到着まで1週間ほど掛かると言われてしまいました。
さて、この状況をどう乗り切るか・・・。
幸い、うちには「ポータブルの保冷庫」が1つあったので、これを冷蔵の代わりにしました。
量が入るわけではないので、すぐに食べきれるものは食べてしまって、保存に必要なものを分別しました。
冷凍に関しては、コンビニやスーパーで氷を買ってきて、壊れた冷蔵庫の冷凍室に氷と一緒に保管しました。
もちろん、氷が解けるのも早いので新しい冷蔵庫が来るまでは毎日買っていましたね。
食材も大量に置いておけないですから、新しい冷蔵庫が来るまでの1週間の半分は外食としました。
とりあえず何とかやり繰りをして、冷蔵庫が来た時には『ヤレヤレだぜ』とスタープラチナを得意とするあの方のセリフを吐いていましたよ。
今回冷蔵庫を購入した某電気店にも、「セカンド冷蔵庫」として小さめの2段冷蔵庫が売っていたんで、購入しておくかどうか迷ったんですけどね。
新しい冷蔵庫が来たら、早々にお役御免になりそうだったんで。
値段的にも4,5万円しますし、そこまで広い家でもないので必要ないかな、と・・・。
当分今の冷蔵庫が壊れないという願いに掛けてやめておきました。
機能的には、「有事の際のバックアップ冷蔵機能」みたいに、「壊れても一部分だけは正常に冷蔵できる部屋付き」の方が「対話機能」よりも求められるような気がするんですけど、そういう要望ってあまりないんでしょうかねぇ~。
まぁ、冷蔵庫なんてしょっちゅう買うものでもないですし、この辺りの機能的な願望などは「冷蔵庫のある生活」が戻ったらどうでもよくなるんですけどね。
最後に
というわけで、我が家にもやってきたしゃべる冷蔵庫。
「買い物メモ」、「使い切りメモ」、「保存・解凍ナビ」など色んなサポートをお話してくれて、特売情報もインターネットから引っ張ってくる優れものです。
『冷蔵庫、もう、しばらく壊れないでくれよ』
と、独り言をつぶやいた言葉に冷蔵庫が反応しました。
『理解できませんでした。もう一度お願いします。』