あなたの知らない北海道の真実

北海道で暮らしている人は北海道内の移動の方が大変だったりする?![Part1]

2018年6月6日

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その昔、関東は埼玉県に住んでいた頃。

北の大地へ遊びに行こうと思ったら、それはそれは距離があるし・・・というより羽田まで行くのに疲れるしなぁ。。。

やっぱり、少しまとまった休みを取らなければ簡単には行けない所だよなぁ~、と常々思っていました。

普段、関東近郊しかうろうろしていなかった人間にとっては、”いざ、行かん”と気合を入れなければ、簡単に”行きましょ~”とはならない、果てなき場所であったのです。

そのため、いざ北海道に住んでみようと決めた時に、まず思ったことが

「よっしゃぁ!これで、北海道中をいつでも旅行できるぞ~!」

という、今思えば北の大地の交通事情を知らない関東人の戯言だったわけです。

さて、それではそんな戯言を吹き飛ばすような交通事情のパート1として「北海道新幹線」について見ていきましょうか~。

新幹線ができて消えたもの

2016年3月26日と言えば・・・。

そう、北海道に旅客新幹線が初めて上陸した日であります。

自分が北海道へ引っ越してから4年。

関東でさんざん見てきたあの新幹線達と、また北の大地で再開するなんて(涙)

・・・と、別にセンチになるわけでもなく、少なからず盛り上がりを見せていた道内の各テレビ局を尻目に特になんの感激もなくこの日を通過したような気がします。

まぁ、”新幹線が来た!”、”駅ができた!”とは言っても、

とにかく函館市内から新幹線の駅である「新函館北斗駅」までが遠い遠い.....。

普通に、駅までの標識が

「↑あと18km」

とか出てますからねぇ。

東京の上野から国道4号通って埼玉県の草加市に入るまでに15kmぐらいしかないのに、それよりも遠いなんて(涙)

でも、距離はあっても道はめちゃくちゃ空(す)いています。

おそらく夕方6時頃の交通量で比較しても、「上野→草加」ラインの移動よりは「函館市内→新函館北斗駅」ラインの方が1時間以上早く目的地に着くんじゃないでしょうか。

函館市内からは「函館新道」という一見、「高速道路に見えて実は通行無料の道路」を使えば、新函館北斗駅までは全然楽に行けます。

(しつこいけど、ただただ距離を感じるのです)

逆に、新幹線を使って観光で来た場合、「新函館北斗駅」から電車移動する場合は、「函館ライナー」という電車に乗り換えなければ函館市内に行くことはできません。

新幹線ホームから階段を上がったり下がったりすることなく、新幹線ホーム内の改札を通った先ですぐ乗り換えることができます。

新幹線の駅周辺は、どこも華やかな場所が多いですが、「新函館北斗」は駅を出て300mも歩けば田園地帯が広がるのどかな風景となります。

泊るところはありますが、そのまま函館市内へと移動することをお薦めします。

さてさて、そんな北海道新幹線が登場したために、その少し前に北海道から姿を消してしまったものがあります。

それは、「JR江差線」です。

函館市内の五稜郭駅から江差町の江差駅まで80km近い距離を走っていた単線のローカル線です。

ちなみに江差は「えさし」と読みます。

車社会の北海道の中で、毎年乗客が減っていた赤字路線とはいえ、

地域の足であった列車がなくなってしまったのですから不便を被った方も多かったでしょう。

現在は、廃線地域を申し訳なさ程度の路線バスが運行していますが、最高時速65km(木古内駅から五稜郭駅は100km)ですいすい走れた列車に比べれば、旅客の質はやっぱり落ちるでしょうね。

結局、北海道を走る新幹線は、住民の足であった「ローカル線」の代わりではなく、本州からのお客さんを運んでくる、そして本州へと帰る・旅行する人たちの足にしかならないわけです。

確かに、埼玉県に帰ろうと思ったら北海道新幹線は便利でした。

なにしろ飛行機を使って羽田空港や成田空港に行くと、そこから埼玉方面に向かうのがとても面倒くさいですから。

それだったら、飛行機より多少時間がかかっても、グリーン車に乗って大宮駅まで行く方が楽です。

飛行機のエコノミーで羽田空港まで行って、そこから大宮駅までモノレールと在来線を乗り継いで行くのと料金も同じくらいですしね。

でも、それはやはり北海道内の交通が便利になるわけではない、ということです。

それにしても新幹線が、四国よりも先に北海道に来るとは思いませんでしたね。

利便性で言えば、四国を通る新幹線の方が、四国で終わらず本州に戻れるようにも九州地方に行くようにもできるので、圧倒的に需要がありそうな気がしますけど...。

札幌まで延伸した時には、北海道内での新幹線の利便性も出てくるかもしれませんが、それはまだ当分先のお話です。

江差線廃線によって、道内の14支庁で唯一列車がなくなってしまった檜山支庁のように、

「絶対に車を持っていないと遠くへ移動できない」

という地域もある、ということが新幹線が通ったからと言って簡単に喜べない事情でもあるのです。

北海道の14支庁のお話はこちら↓

14支庁
北海道の大陸は全部で14の区切りがある?!

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さて、次回パート2は「北海道内の飛行機の事情について」をお送りします。

お楽しみに!

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