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【マンガ】サイレーン

2020年11月6日

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「サイレーン」の概要

「機動捜査隊」に所属する猪熊夕貴(いのくまゆき)と里見偲(さとみしのぶ)は、お互いに捜査一課を目指しているが、署にはナイショの恋人関係でもあった。

仲間の警官とどんちゃん騒ぎをしたその朝、あるキャバクラ店で一人の女性が殺された。

自殺と断定されたが、「自殺をするような子ではなく、家では酒を飲まなかった」と父親は証言をする。

そして、その店には橘カラ(たちばなから)がいた。

後日、偶然にも猪熊と里見に再会した橘は、事件が起きた店を辞め、現在は店を移ったと告げ名刺を渡してきた。

”また、会えますよね”

猪熊が警察の女子寮に住んでいる情報を掴んだ橘は、その真向かいのアパートに住む渡公平という住人に近づいた。

もちろん、猪熊を監視するために。

居候する算段をつけた渡の部屋からは、猪熊の住む女子寮の部屋がよく見渡せた。

橘の目的は何なのか・・・?

そんな折、白いソックスを履いた女性の変死体が見つかった。

犯人であるタクシー運転手の車に乗った橘は、運転手に殺されそうになるが、形勢は逆転し運転手は橘に殺されてしまう。

現場に残った品々は橘が猪熊へ送ったメッセージとなっていたようだが・・。

渡と共同生活する橘は、猪熊と行動を共にする里見が邪魔だと感じ始める。

一方、猪熊は事件発生で橘から助言をもらったり、一緒に飲食をともにしたりと距離を縮めるが、里見は自分達が担当するなどした事件に少なからず関わってくる橘を不審に思い始める。

橘は何を狙っているのか、そして監視される猪熊と、橘の行動を内密に調査し始めた里見の2人の関係はどうなるのか?

ミステリアスな美女とそれを追う恋人警察官たちのサスペンスは意外な結末を迎える。。。

マンガ評(少しネタバレ)

刑事もののマンガにありがちな、復讐やミステリーなどが詰まったサイコパス的なお話だと思います。

しかも、ラスボスである橘カラは美しき女性。

主人公が所属する部署としてはあまりなさそうな「機動捜査隊」に属している猪熊と里見は、恋人同士ですが特に恋の進展というものはなく、むしろ橘の助言を素直に聞き入れる猪熊と疑いの目で橘を見る里見との間には、不穏な空気が流れるようになります。

橘は、(整形しているとは言え)美人なので、外見からの危険性や不気味さをあまり感じさせません。

猪熊を狙う動機も憎しみなどの感情ではなく、異常者特有の何を考えているのか分からない性質のため、何故そこまで執着するのかが気になり、読み進めてしまいました。

里見の影として動く”ふたご”の存在は貴重ですし、橘も自分の行動に有利な状況を作るため、渡を上手く手なずけていきます。

猪熊をめぐって、里見と橘の戦い、そして猪熊は恋人の里見はもちろん、橘にも傾倒していき、渡は完全に橘に骨抜きになると言う奇妙な恋愛関係となっていきます。

猪熊には内密に橘を調べる里見は、あろうことか橘との浮気までも猪熊に怪しまれてしまいます。

里見は最終決戦前まで上のような感じで「橘は絶対おかしい」と主張していました。

最終的に、猪熊は自分の感覚の間違いに気づき、里見の一連の行動が正しかったと分かるのですが、時すでに遅し・・ですね。

なお、サイレーンは、章と章の間に本編で出てくる警察用語のちょっとしたお話が、解説として挿入されます。

マンガの合間やストーリーの中に作者が作品の裏話や解説のようなものを記載してしまうのを嫌がる読者もいるでしょうが、警察用語の補足や豆知識として合間に読んでみてもおもしろいかもしれませんね。

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サイレーンの情報

連載モーニング
作者山崎 紗也夏
巻数7巻
現況完結

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