東京の路上生活者が20年前に比べて10分の1以下になったそうですね。
公園や河川敷などのテントやダンボールなどを目視しているだけだそうで、定住していない生活者もいるでしょうし、実際の人数はもっと多いかもしれません。
20年前と言えば、筆者は仕事でよく東京都庁を訪問していました。
都庁の上の階からは真下の新宿中央公園が見下ろせ、公園中が青いテントだらけだったのを覚えています。
その後オリンピック誘致などの影響もあり、新宿中央公園の青いテントが撤去されていく様子も見てきました。
最近では「路上生活者対策事業」として国と都で力を合わせているのも功を奏しているのでしょう。
路上生活者、いわゆる浮浪者は筆者の子供の頃はあちこちで良く見ました。
特に地下鉄の構内は暖かさを享受できる上、昔はゴミ箱が置いてあって拾い食いができたため、大きい駅であれば定住率が高かったのではないでしょうか。
環境が変わり、人目に触れないところに移り、ひっそりとその生活を続けている人もいるでしょうけれども、国としては「路上生活者対策事業」のような取り組みによって数が減少しているとアピールしたいのでしょうね。
さて東京のような場所であれば路上でも生活できるでしょう。
しかし北海道の場合はそうはいきません。
北海道に移り住んでからは路上生活者という人たちをほとんど見なくなりました。
それもそのはずで、夏場はともかく冬は寒すぎて外でなど生活ができないからです。
年齢を重ねても一次産業に従事している人が多く、仕事を失った人は本州の都会へと出ていく場合も多いので、北海道内で居住を無くす人は少ないという影響もあるでしょう。
しかしその代わりに年々増え続けているのは、「生活保護受給者」です。
特に北海道で人口数が3位と4位の函館市と釧路市はその数が顕著です。
まず函館市で見てみると、平成元年(1989年)時の人口が約31万人で、保護人員が9,600人なので、保護率は約30‰です。
しかし令和5年(2023年)になると、人口が24万人と減っているにもかかわらず、保護人員が1.1万人で、保護率は45.3‰と跳ね上がっています。
そのための予算も平成元年では100億だったのが、2023年では199億と約2倍になっているのです。
函館市は日本全国で見ても、生活保護受給者が多いと言われています。
車社会なのに車がなく、出歩くのも困難な生活保護受給者が多いためにフードデリバリーが盛況だったりします。
同様に釧路市も平成10年(1998年)時点で保護率が25.4‰だったのが、令和5年(2023年)では47.1‰となっていますね。
人口1000人単位のパーセンテージに直すと、函館市も釧路市も市の人口の4%が生活保護を受けていて、人口トップ4の残りである札幌市と旭川市は3%以上なので、他県と比べても北海道の都市部の生活保護受給者は比較的多い方だと思います。
函館市は観光のイメージが強いかもしれませんが、市民の生活圏を走ってみると寂れた場所も多く、夜は飲み屋以外の飲食店は早々にお店を閉めてしまいます。
観光、観光と言う割には観光地もマンネリ化しているのが実情で、それにもかかわらず新幹線が開通しても頼みは観光客誘致が重点とされています。
かと言って、釧路市のように湿原などの自然が豊富な場所を壊してまでもメガソーラーを建設するなど、市民の反発や日本の各地から避難を浴びるような税収・エネルギー対策は遠慮したいですよね。
現在その地で暮らしている市民の生活を守りつつ、地域を活性化するための対策というのは即席でできるものではありません。
日本全体では高市首相がこれから牽引してくれるでしょうから、道としてまずは都市部の人口減少対策や経済対策をどのように考えるか、市民も一人一人が本気で向き合う時が来たようです。


